サイゼリヤの激ムズ間違い探し、ついに発見された「究極の攻略法」
● 「視覚的検索スキル」をフル活用せよ! 人間の視覚は、視界の中心にあるものに注意を向けやすく、周辺部の情報を見逃す傾向がある。サイゼリヤの間違い探しは、視界の周辺部分に巧妙に配置された違いを含むことが多く、視覚的な偏りが解答をより困難にしている。 難しいことをつらつらと述べたが、要は歩きスマホをしていると危険に気づかなかったりするのと同じ原理である。バスケットボールの映像を見てパス回しの回数を数えるよう指示された被験者が、画面中央を堂々と横切るゴリラの着ぐるみに気付きにくくなった、という実験結果もある。 そういった脳の能力の限界が引き起こすものが、間違い探しにも起きるということだ。 サイゼリヤの間違い探しをクリアするための必勝法を考えてみよう。 まず、「視覚的検索スキル」を最大限に活用することが重要である。同スキルを解明するために行われた研究として、「違いを見分けるタスクにおける視覚的検索スキル」という論文がある。 研究は、実践女子大学、早稲田大学、八戸大学の研究者によって2011年に発表された。間違い探しを通じて、人間の注意の集中や目の動きが違いを発見する能力にどのように影響するかを調べている。 研究では、15名の被験者が1分間で9カ所の間違いを発見するタスクに挑戦した。すべての間違いを見つけることができた者はおらず、7カ所まで発見した者が最も多かった。研究の結果、被験者の視線の動きには2つのパターンが確認された。 1つは、一方の画像に集中しすぎて他方の違いを見逃すパターンであり、先ほど述べた「非注意性盲目」と呼ばれる現象と関連している。もう1つは、左右の画像をバランスよく観察し、短時間で視線を切り替えるパターンであった。後者のパターンを持つ者の方がより多くの間違いを発見することができた。 研究の知見をサイゼリヤの間違い探しに応用すると、左右バランスよく画像を観察することが成功の鍵となる。一方に集中しすぎると、注意が偏り重要な違いを見逃しやすい。