絵日記のテーマが見つからない!テーマの見つけ方、表現を膨らませるためには?【教えて!赤ペン先生】
それでもうまくいかない場合は、究極、次のような日記が書けます。 今日、ぼくは、日記を書く時、「何もなかったから書けない。」とお母さんに言いました。お母さんは、「何もないことはないでしょう。何でもいいから書けばいいよ。」と言いました。ぼくは、いろいろ思い出してみたけれど、やっぱり書くことがありませんでした。お母さんに「やっぱりない。」と言ったら、お母さんは、「しかたがないわね。明日は何か見つけて書こうね。」と言いました。ぼくも、「そうしよう。」と思いました。 何もなければないで、なかったことにフォーカスを当てて、その時の会話や様子などを詳しく書けば立派な日記になります。ポイントは、「焦点を絞って、詳しく書く」ことです。 これに、「書けない」と言った時お母さんがどんな表情をしたか、その時、自分はどう思ったか、なども書き加えていくと、ぐんとレベルアップしていきます。 よくありがちな、「朝起きて、ご飯を食べた。宿題をした。昼ご飯を食べた。おいしかった。……」のように、時系列に行動を書いた日記と比べてはいかがでしょう。子どもらしさもあり、愉快ではありませんか。 そして、書けた時は、たくさんたくさんほめてあげてください。自信を付けて、書くことは面白いと思えるようになると、ますます子どもは乗ってきます。
3.文章を書く時の3つのポイント
次の3つのことは、私が小学生の時に教えてもらったことです。 (1)「うれしい」「楽しい」「悲しい」などのような言葉を使わないで書く。 (2)その場にいない人にも情景が目に浮かぶように書く。 (3)自分の体験を具体的に書く。 (1)は、「うれしい」などの言葉を使わなくても、読んだ人が、「作者はうれしいんだな」ということがわかるような表現で書く、(3)は、誰が書いても同じになるような文章ではなく、自分にしか書けない文章を書くということです。 ハードルが高いように思えますが、(2)と(3)については、先述した、《親子の会話の日記》はそれを満たしています。実際の親子の会話を具体的に入れることで、オリジナリティーに富んだ日記になり、ほほ笑ましい親子の情景も目に浮かんできます。 (1)については、次で、表現のバリエーションの増やし方をご紹介します。