海と大地 響き合い未来へ 八戸と南郷合併20年
のどかな里山に吹く風は港町へと届き、人々をつなぐ架け橋となった―。 2005年3月31日、八戸市と南郷村が一つとなり歩み始めた。今年は合併から20年となる節目の年。暮らしを支える都市の力と農村のぬくもりが調和し、人口約21万5千人の街は新たな歴史を紡いでいる。 「北の時代をリードする産業文化創造都市、海と大地が響きあう人と自然の共生空間をめざして」。新市はこのキャッチフレーズの下に、スポーツ・文化施設の建設や産業基盤の整備、教育・医療の充実に取り組んできた。 17年1月1日には市の権限を拡大するため、中核市に移行した。中心街では「はっち」「マチニワ」のオープンや市美術館の建て替えが進み、民間再開発事業との相乗効果が期待される。本年度は新たな工業団地の分譲受付が始まるなど、北東北の産業都市としての存在感を示している。 南郷地区の豊かな自然環境に育まれた農産物や、東北最大級の野外ジャズイベント「南郷サマージャズフェスティバル」も、八戸の魅力を高める原動力だ。 これまで築いた信頼と絆を胸に、私たちは歩み続ける。美しいふるさとを守り、未来へと続く道を切り開くために。
南郷地区のひまわり畑