塾通いを無理強いしていたかも… 焦りの中、息子とのすれ違いで気付いたこと
笑顔を取り戻した長男
塾をやめたら、1週間もしないうちに長男の心が安定しました。表情も晴れやかになり、笑顔も増えたといいます。 「その顔をみた瞬間、ああ、これはこれでよかったかもしれない、と思いました」 (紬起さんの投稿より *一部編集) 長男の前向きな変化は、想像以上でした。部活でも結果を残せるようになり、学校へ行くことや、生活全般も前向きに。あれだけ夢中になっていたゲームとの付き合い方まで変わってきたんだとか。 「ゲーム三昧な日々は三年生になるまで続きましたが、自分から、三年生になったから平日はしない、と言いました。 家族と落ち着いて話し合うことも、できるようになりました」 (紬起さんの投稿より *一部編集)
問題にぶつかってみないと、課題は見えてこない
「塾に合う子と、合わない子がいます。長男は、合いませんでした」という紬起さん。長男は、勉強も部活も遊びもすべてをソツなくこなしていけるタイプではないことに薄々気付きながらも「受験の時に困らないように準備させなきゃ」と塾通いをさせることを正当化してしまっていたと振り返ります。 「そんなのできないのに、なんでやれっていうの? 長男は、そんな気持ちだったのかもしれません。 自分のことを分かってくれない、って。 結局、私が自分の不安を解消したくて塾に通わせていたんですよね」 (紬起さんの投稿より *一部編集) 学歴や結果にとらわれている自分の考え方にも気付いたという紬起さん。「親子ともに高い授業料になった気がしますが……」と前置きしながらも、親子で意見をぶつけたり、子どもの気持ちや現状にとことん向き合ったりすることができたからこそ、塾をやめる決断はまちがっていなかったと実感しています。 「問題にぶつかってみないと、自分の課題は見えてこないということがわかりました」 (紬起さんの投稿より *一部編集) 子育てに「こんなはずじゃなかった」はつきものです。問題の起きない子育ては、ありません。よかれと思っての言動が、子どもを意図せず傷付けてしまうこともあるでしょう。子どものためを思うからこそ、現実をまっすぐ見つめることができないこともあるかもしれません。 でも、問題が起きるからこそ、子どもの考えを知ったり、新たな可能性に気付いたりすることができる。紬起さんのお話からは、改めてそんなことを実感させられます。問題を悲観するだけでなく、視点を変えるきっかけとすることで、子どもへのまなざしが変わっていくのかもしれません。 ●ご紹介した記事 「思い切って塾をやめたら、学力以外が伸びた、という話。」(noteの投稿より)