“アラフォー独身で全員オタク”! 女性4人で暮らすオタクルームシェアが長続きする秘訣とは?【画像ア】
多くの人が一度は夢見たことのある、友だちとのルームシェア。 【漫画】本編を読む
とくに何かしらの“オタク”な人であれば、「オタクだけの夢の家に住めたらいいのに…」と思ったことがある人もいるに違いない。 実際に様々なジャンルのオタクが集い、ルームシェアする日々を描いた実録マンガ。それが『オタク女子が、4人で暮らしてみたら。』(藤谷千明:著、泥川恵:漫画/幻冬舎コミックス)である。 原作者・藤谷はフリーランスライターとして働く一方で、アニメやマンガ、そしてヴィジュアル系バンドを中心とした音楽好きなマルチオタクだ。 そんな彼女が長年縁のあるオタクたちとルームシェアを始めた経緯や、実際の生活の様子が、本作ではユーモアたっぷりに描かれている。 フリーの服飾作家でありコスプレを趣味とする丸山、IT系企業に勤める会社員かつ重度な観劇オタクの角田、そしてお堅めの企業に勤めるソシャゲ好きなマルチオタク・星野。 各々が各々のオタ活に邁進し、時に悲しいことがあっても悲しみは1/4に、楽しみは4倍どころか10倍にも100倍にもしてしまう。 そんな彼女たちの生活を見ていると、「これがまさに理想のオタクルームシェア!」と、読んでいてなんだか楽しくなる人も多いはずだ。 とはいえ、ルームシェアには当然他人との生活という前提が付きまとう。 赤の他人と暮らしを共にすること。そのハードルの高さは、生活水準の擦り合わせや金銭面の問題などで、難しさが容易に想像できる。 しかし、そのハードルを乗り越えて順調な共同生活を送る彼女たち。 それがなぜ実現しているかといえば、原作者・藤谷の仮定と同様「全員がオタクだから」だと筆者も感じている。 恋人や家族、単純な友人ともまた少し違う、なにかを愛する気持ちを同じくする同志。 そんなオタク同士の関係は、相手を尊重する気持ちを大前提としている。 それを全員が全員に対し持っているからこそ、相手の楽しい!に全力で寄り添える。一方で、触れてほしくない部分へ無理に踏み入ることはしない。 もし意見のすれ違いがあっても、建設的に相談してきちんと落とし所を見つける。 そんなオタクならではの他人との距離感が、共同生活にはジャストフィットしているのだろう。 現実的にルームシェアは無理だけど、その気分を味わいたい人にはとくにオススメな本作。あるいは今後ルームシェアを検討する人にとっては、マンガの内容が心構えとして非常に役立つ部分も多いはずだ。 なにかのオタクな人も、そうでない人も。にぎやかで充実した日々を送る彼女たちの共同生活を、この機会にちょっぴり覗いてみては? 文=ネゴト / 曽我美なつめ