「悪役で終わったが…」 惜敗の大分東明・白田監督 高校ラグビー
第104回全国高校ラグビー大会は3日、東大阪市花園ラグビー場で準々決勝があり、初めて8強入りした大分東明は19―24で常翔学園(大阪第3)に逆転負けし、準決勝進出はならなかった。地元・大阪の伝統校をあと一歩まで追い詰めた大分東明・白田誠明監督は試合後に「残念ながら悪役のままで終わってしまった」と悔しがった。大分東明の白田監督の主なコメントは次の通り。 【写真で振り返る】大分東明-常翔学園 ◇大分東明・白田誠明監督 ◇この子たちにはもっとすてきな未来が <伝統校の常翔学園は粘り強かった> 相手は上手でよく鍛えられているし、戦い慣れていると感じた。やっぱり地元の伝統校ですから、応援も力になるだろうし。(試合前に選手たちには)「最高の悪役になろうか」って話はしたんですけど、残念ながら悪役のままで終わってしまいましたね。でも、この子たちにとってはすごい良い経験です。こんなステージでお客さんの前でラグビーができた。キャプテンも泣き崩れて「すみません」って謝ってきたけれど、その必要はない。勝たすことができなかったのは指導者の責任です。やっぱり、次のステージへの経験なんじゃないかなと思います。伝統校の強さを感じたが、うちは伝統ではなく楽しさで勝っていきたいです。 <4強入りへの差は> あんまり、気にしたことがないですね。ある意味、失礼な言い方かもしれないですが、高校ラグビーは通過点。この子たちにはもっとすてきな未来がある。ここでできた学びを次に生かすことができれば、我々の役目は成功だったかなと思います。 <昨年6月の大会で九州王者になり、花園で初の8強に食い込んだ歴史を刻んだ世代> (2012年に)僕が就任した時は大分舞鶴に0―100で負けるようなチームだった。それを思うとほんとに子どもたちに良い思いをさせてもらっているなと。僕がやったんじゃなくて、この子たちが頑張っているから、僕はうれしい思いをさせてもらっているだけ。申し訳なく、おっさんがこんな素晴らしい体験をさせてもらっている。ほんとにもう「ありがとう」っていう感じです。