フィアット新型「600e」のデザイナー来日インタビュー!「フィアットの使命は“スーパークール・イタリアンタッチ”を手の届く価格で実現すること」
もうひとつの「グランデパンダ」ファミリーも展開していく
つまりフィアット・ブランドを生まれ変わらせるため、500とは別に、もうひとつのファミリー・アイコンが要るという。それが今夏より市販バージョンが公開され2025年に欧州市場デビューが見込まれる「グランデパンダ」なのだ。 「私の目標のひとつは、フィアットのさまざまな製品に共通のDNAを創ること。もとより重要なひとつが500で、その周りに600やトッポリーノといった姉妹車や兄弟車がいる。そしてもうひとつ別のファミリーの第1弾が、より機能的な側で、私たちがグランデパンダとして開発したものです。前者が“ドルチェ・ヴィータ”で、後者が“クールかつ機能的”な側。これら2つの側面をフィアットは保持していきます」 ルボワンヌ氏のいう「ブランドの新しい資産」とは、500と並ぶ新しいアイコンとして「グランデパンダ・ファミリー」を作り出すことなのだ。 「アイコニック・モデルを創り、その周囲に500のようにフル・ファミリーを。グランデパンダもファミリー化していくという戦略です。デザイン的には強く、非常に分かりやすく、大胆であること。もちろん好まない人もいるでしょうが、思うにそれは500も同じです。逆に好まれるかもしれませんし、そうなったらもはやメインストリームではありません。フィアットはイタリア的側面でもってポジティブな未来を人々に信じさせることができるブランドなんですよ。凝っていて高価で、いろいろな機能やコンテンツが詰まっているとかではなく、例えばピザを食すように、シンプルに何かを楽しむ時間を過ごすというか、シンプルだけどクールってそういうこと。私たちはそれをドルチェ・ヴィータと呼んでいるのです」
南陽一浩(NANYO Kazuhiro)
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