目指すは勝率5割で交流戦。OB大野豊が振り返るシーズン序盤戦のカープ
シーズン序盤は苦しんだものの、徐々に調子を上げてきているカープ。4月16日以降は大きな連敗もなく、勝率5割を推移している。昨シーズンは交流戦後から波に乗り、10連勝を記録した。夏場に向けて期待のふくらむ2年目の新井カープの序盤戦を、OB・大野豊氏が独自の目線で解説する。(全3回/1回目) 【写真】セットアッパーとして期待の集まる矢崎拓也 ◆序盤の連敗が響くも、チームは徐々に復調へ 開幕からここまでのカープを振り返ってみると、4月の上旬に同一カード3連敗があったものの、チームは徐々に調子を上げてきているように感じます。大きな連敗もなく、着実に勝ち星を積み重ねている印象がありますね。ただ、だからこそ、中日戦(4月5日~7日)、巨人戦(4月12日~14日)の同一カード3連敗が今になって響いてきているという印象もあります。 「大きな連敗をしないこと、接戦でしっかりと勝ち切ること」 ここからさらに順位を上げていくには、この2点が大切になってきます。点をとりながら勝てなかった試合がある一方で、得点ができずに負けてしまった試合も多いというのが、今季ここまでの印象です。 先発投手、リリーフ陣が頑張っているなかで、なかなか打線が援護できていないことも気がかりでした。 序盤の戦いでは、『先発になかなか勝ちがつかなかった』という点も、チームが苦しんだ要因の一つなのではないかと感じています。新外国人のハッチは、雨で登板がスライドするなど調整が難しい部分もあったかと思いますが、ここから調子を上げて、彼本来のピッチングを見せてくれることを期待しています。そして、先発ローテーション、なかでも九里亜蓮や大瀬良大地にもっと勝ち星がつくようになれば、さらなる浮上のきっかけをつかむことができるはずです。 先発陣では、森下暢仁、床田寛樹、アドゥワ誠が序盤に勝ち星を上げることができています。なかでも森下は非常に内容の良いピッチングをしていますから、この調子で投手陣を引っ張っていってもらいたいですね。
広島アスリートマガジン編集部