子供の置き去りだけではない…真夏の“長時間車内放置”に忍び寄る危険【急上昇ニュース岡山・香川】
岡山放送
今話題のニュースを詳しく解説する急上昇ニュース。今回は、真夏の車内に潜む危険についてです。担当は生本記者です。 (生本ひなの記者) 「お盆休みも毎日暑い日が続いています。帰省に旅行、車で遠出されている人も多いと思いますが、この炎天下の中、長時間駐車した車内はかなり危険な状況になっているんです」 JAFが行った実験の映像です。外の気温35度の中で車のエンジンを切ると車内の温度はみるみる上昇。4時間後、車内の温度は57度まで上昇しました。熱中症の危険度を示す指数はエンジンを切ってからわずか15分で危険レベルに。 (JAF岡山支部広報担当 建部拓さん) 「特に乳幼児や高齢者は成人と比べて体温調節しづらいので、より深刻なダメージが出ることが十分考えられる」 車内の危険はこれだけではありません。取材を行ったこの日の気温は36.7度、車内の温度は50度を超えていました。 (JAF岡山支部広報担当 建部拓さん) 「まずスマートフォン、電池が熱くなって破裂する危険性がある。そしてスプレー、破裂する危険や、車内を閉め切った状態でタバコを吸うなどで火災や爆発の危険性もある」 ダッシュボードは特に高温になります。ここに様々な物を置いてみると・・・。 生卵の白身は2時間ほどで固まり、ライターはケースが割れてガスが抜けてしまいました。 (岸下恵介キャスター) 「スプレーの話もありましたが、この時期でいうと虫よけスプレーや制汗スプレー、使う人が多いので注意が必要ですね」 (生本ひなの記者) 「そしてもう一つ注意が必要なものが、ペットボトルの飲み物です」 (中塚美緒キャスター) 「夏の水分補給には欠かせませんが、これも危険なんですか」 (生本ひなの記者) 「そうなんです。東京都が行った実験の映像をご覧ください。夏の車内を想定した環境で未開封のペットボトルを放置すると、ほとんどの飲み物で変形や亀裂が見られ、炭酸飲料は中身があふれ出してしまいました。放置したペットボトルの蓋が飛んでけがをするなどの事例もあるといいます」 (岸下恵介キャスター) 「外出時の水分補給は特にこの時期大切ですが、車の中に置きっぱなしにするのはよくないですね」 (生本ひなの記者) 「衛生面でも車内に長い間放置しないことが大切です。では車内の温度対策、どうすれば効率的に行うことができるんでしょうか」 まずは、駐車中のポイント。 フロントガラスにサンシェードをしておくだけで車内の平均温度は5度以上下がります。それでも高くなった車内の温度をより効率的に下げるためには・・・ (JAF岡山支部広報担当 建部拓さん) 「車内は暑いので、エアコンのスイッチを入れると同時に、窓を全部開けてから出発する。窓を開けることで車内の熱い空気が外に出るのでエアコンが早く効く」 まずは、車内の熱気を逃がすことがポイントです。ただ、車内の温度は下がってもハンドルやチャイルドシートの金具などは熱くなっていることがあるので注意が必要です。 エンジンを切った車内、かなり危険な状態ということを見てきましたが、だからといってエンジンをつけたまま子供やペットを放置するのも非常に危険です。最近はボタンひとつでエンジンが切れるなど車を操作できるものが増えているため、車から離れる時は絶対に車内に残したままにしないでください。 暑さ対策、様々なシーンで心掛け、安全にお盆休みを楽しんでください。
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