英国王室メンバーの「給料」は? 彼らが“少数精鋭”で公務につく理由
イギリスのロイヤルファミリーには、私たちと同じように“収入”があります。そのお金を稼いでいるのは、フルタイムで公務に従事する現役王室メンバー、いわゆる「ワーキング・ロイヤル」たち。 【写真】ウィリアム皇太子よりお金持ち!「英国一結婚したい男」と呼ばれた男 称号だけを持つロイヤルファミリーとは何が違うのか、どうやって賃金が支払われるのか…その疑問を紐解いていきましょう。
ワーキング・ロイヤルの仕事内容
ワーキング・ロイヤルたちは、チャリティイベントに参加したり、国際親善活動をしたりとフルタイムで公務に従事しています。いわばインフルエンサーのようなもので、クライアントは王政、目的はイギリスの経済に貢献することと、自分たちのブランドを保つこと。 『フォーブス』誌によるとロイヤルファミリーは毎年280億ドル(約4兆5000億円)を稼ぎ、イギリスの経済に大きく貢献しています。
賃金の支払い方法
ロイヤルファミリーは、毎年「王室助成金」を受け取っています。このお金は、セキュリティやスタッフの人件費など公務を賄うために支払われるもの。 王室助成金のもとはというと、クラウン・エステートとよばれる王室が保有する不動産からの収入。その25パーセントが王室助成金となり、残りの75パーセントは英国財務省に分配されます。 『フォーブス』誌によると、2020年当時皇太子だったチャールズ国王の王室助成金の内訳は下記の通り。 ・132人のスタッフの人件費:730万ドル(約11.7億円) ・税金:675万ドル(約10.8億円) ・慈善事業への寄付:440万ドル(約7.1億円) ・息子たちへの支払い:780万ドル(約12.5億円) ※当時はヘンリー王子も王室脱退前で、ワーキング・ロイヤルの一員
ワーキング・ロイヤルが少人数な理由
ロイヤルファミリー専門家のキャロライン・ハリスは『フォーブス』誌のインタビューで、「王室助成金が多すぎるという意見があることから、チャールズ国王は少数先鋭でやる方向だ」と話しています。 こういったことが、称号を持つベアトリス王女・ユージェニー王女が、ワーキング・ロイヤルではない理由のよう。しかし王女たちは、体調が優れないチャールズ国王とキャサリン皇太子妃の力になるために、フルタイムで公務に従事したいと考えているとの情報も。 『デイリー・ビースト』に、2人の友人はこう明かしています。 「チャールズ国王は、ベアトリス王女・ユージェニー王女のことはもちろん評価しています。しかし彼女たち自身を含めた他のメンバー全員が、2人がワーキング・ロイヤルになるのは難しいとわかっています。過去に、エリザベス女王は『パートタイムは禁止』と明言していたのです」
パートタイムの公務はできる?
前述のとおり、パートタイムの公務は禁止されています。ヘンリー王子は、以前からチャールズ国王をサポートしたいと話しているものの、『ザ・ミラー』紙 によると、ウィリアム皇太子が反対しているそう。ロイヤルファミリー専門家トム・クインは次のように明かしました。 「メーガン夫人とヘンリー王子は、自分たちの独自の働き方ができるように声が掛かるのを期待しています。可能性はどんどん低くなってきてはいますが、二人は以前からこの主張をし続けています。実際のところ、ワーキング・ロイヤルが減ってきているので可能性はあるかもしれません。ただし、宮殿はそのように考えてもいないと思いますが…」
From COSMOPOLITAN US, Translation: Thiel Haruka