災害発生直後の72時間を生き抜く備蓄品…キーワードは「仕分け不要」非常食や水、トイレ、生理用品が一つの箱に、東日本大震災の経験生かして開発、県内8町村が導入
有馬さんが事業化した仕分け不要の備蓄品「ガーディアン72BOX」を導入しているのは、全国の21の自治体で、県内では売木村など南部の8町村です。 ひと箱が3万5000円ほどで、費用は基本的に、趣旨に賛同してくれた企業や団体からの支援金で賄われます。 村民: 「あれば安心かなと思いますし、家にある、一応(防災用に)用意しているものの参考にもなるなと思いました」 「山奥なんで道が寸断されたりするとこわいんで・・・」 9月、防災の日の訓練で受話器を手に取った清水秀樹村長。 清水村長: 「集落が孤立しそうな状況であります」 電話の先は東京にいる有馬さん。 清水村長: 「各町村に備蓄している物資を売木村のほうへ・・・」 有馬さん: 「わかりました」 清水村長の依頼は、被災した売木村に被災していない周辺の町村からボックスを送ってほしいというもの。 ボックスは災害時、自治体の間で融通しあう仕組みになっています。 売木村・清水村長: 「売木村はどこから入ってくるにも峠を越えないと来られない地域」 「災害があると職員も被災する」 「仕分けなしに支援者(支援が必要な人)に送れるのは非常にありがたいと思っている」 ボックスを導入している泰阜村。 先日、泰阜小の4年生13人が、75品目の防災用品を詰める作業に参加しました。 泰阜村や周辺の町村に配備するための作業です。 有馬さん: 「(子どもたちに)災害対応に対して参加しているという意識を持たせてあげたいのと、被災したときに、もらって当たり前ではなくて、それがどういうふうにして作られているのかも知ってもらうこと。これが大事かなと思います」 ボックスの一番上にバスタオルを入れる理由も説明しました。 有馬さん: 「避難して逃げてきて身体が汚れたり洗うところがなかったり着替えたりするときも困るので、バスタオルがあるとものすごく助かる」 ひとつ12キロのボックスを持ってみる体験も。 有馬さん: 「被災地の避難所にこれがある。もしかするとみんなは(運ぶ)お手伝いすることになるかもしれない」 「この重さは人を助ける重さって思っていて。3日間を助ける重さなんだ、と」
小学生: 「なんかかっこいい。ちっちゃな箱の中に生き延びるためのすべてが入ってってすごいなと」 小学生: 「生きるためにたいせつな、いのちのBOXだなと思いました」
信越放送
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