元キャストたちが激白。 「今のディズニーランドは怒りの溜まり場です!」誰が「夢の国」を「怒りの国」に変えたのか
「振り向いたと思ったら、物凄い剣幕でキレられ、早口の外国語でわーーっとまくしたてられたんです。なぜ怒っているのかわからないし、周りから白い目で見られるしで、凄く怖くてトラウマになったそうです」 「商品の説明をしている時に急に怒り出す人や、レジの列に割り込んでトラブルになる人など、外国人ゲストの無作法に手を焼くスタッフは多かったと思う」と麻理恵さんは言う。 現場のキャストに苛立ちや怒りをぶつけてくるゲストもいるなかで、いつも明るい笑顔と神的な対応を求められるキャストは、確かに大変な立場だ。 「キャストは若い人中心なのですが、志の高い人が多い印象でした。ディズニーのキャストになったことに『誇り』を持っている人ばかりだったし、迷子や泣いているお子様などに心から尽くしている同僚をたくさん見てきました」 こう話すのは、パーク内のレストランでキッチンスタッフとして2年間働いた30代の楠未知加さん(仮名)。 「最近は『キャストの接客が悪くなった』という意見をSNSでたくさん目にして、とても悲しいです。現場は明るく、士気も高いですし、運営側もちゃんとサポートしてくれています」 しかし、現場の雰囲気の良さには満足していた未知加さんも、待遇については不満を持っていたそうで…… 「ゲストからの期待値が高いなかで、それに応えようと頑張っていましたが、お給料は良くないと感じていました。ギリギリで生活できる程度だったのは事実です」 求められる「ディズニークオリティ」を保つために努力するキャストは未だ多いことは証言から察することができたが、その多忙さや働きに見合わない待遇に不満を覚えて辞めていく人が多かったことも事実だという。労働環境に関する不満を教えてくれた元キャストは他にも。 「ゲストの無茶ぶりにはほとほと疲れました」 こう語るのは一昨年まで「カストーディアルキャスト」として勤務していたという30代男性。「キャストは全力で頑張っていた」というこちらの男性からの驚くべき告白は、★後編はこちら★にて詳報する。 取材・文/中小林亜紀