元キャストたちが激白。 「今のディズニーランドは怒りの溜まり場です!」誰が「夢の国」を「怒りの国」に変えたのか
そろそろクリスマスイベントの幕開けを迎える東京ディズニーリゾート。先日公開した「TDRゲストのマナー低下」に関する記事へは多数反響をいただいたが、「キャスト(従業員)側の質も低下している」という声が多く寄せられたことは大変印象的であった。 ★後編はこちら★憧れのディズニーランド「キャスト」。その待遇とストレスフルな経験とは... 危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏は、ディズニリゾートのサービスの質の変化についてこう指摘する。「TDRの昔のキャストはプロ意識が強く素晴らしい接客だった、と嘆く声がネットを中心に数多く見られます。しかし、溢れんばかりの入場者数や『マナーを守らないゲスト』の増加など、キャストが対応に苦しんでいるという意見があるのも実情です」 東京ディズニーリゾートについては、パーク内の大混雑やキャストの接客姿勢の変化など「サービスの質の低下」を指摘する声がある一方で、顧客満足度を高めるにはキャストの働きやすさも重要だとする意見もある。 今回は、最近までTDRで働いていらした元キャストの意見をレポートし、「ディズニー離れ」問題の核心に迫る。 「とにかくたくさんのゲストに接するので、自ずと人間不信になるような場面にも出くわします。『マナーが悪いな』、『口が悪いな』と思うゲストもいるのが実際のところなので」 こう話すのは、最近までTDRのスーベニアショップで働いていた保坂麻理恵さん(仮名)。ランドおよびシーにてレジ業務や商品補充などを3年間担当していたという30代の女性である。 「昨年はアニバーサリーイヤーで限定グッズの販売がいろいろとありましたが、品切れについて激しく苦情を言ってくる人が沢山いました。売り切れや再販がないことをキレられたり、ショップの利用制限やシステムについてクレームを言われたり……」 ゲストから強い口調で苦情を言われて思わず表情がこわばってしまった時に「昔のキャストはもっと対応が良かった」「笑顔はどうした?」と言われたこともあるという。 「グッズの発売状況などについては、お怒りの声をキャストに寄せられても対応できないことが多いんです。ゲストの苦情を超えた『怒り』を直に浴びると、精神的にかなりこたえます...」 麻理恵さんの同僚キャストには、外国人ゲストとのコミュニケーションで悩む人もいた。 「コロナが一段落してから、外国人ゲストが激増しました。話している言葉から『ああ、あの国の方だな』とわかることは多いですが、アジア系のいくつかの国のお客さんは、急にブチ切れることがあって…」 麻理恵さんの同僚がレジに忘れ物をした外国人ゲストに英語で「お客様、お忘れ物ではないですか」と話しかけた時のこと。