アルゼンチンのカンファレンス「LABITCONF」、サトシ・ナカモトが正体明かすと告知(有識者コメントあり)
アルゼンチンのカンファレンスでサトシが正体を明かすと告知される
アルゼンチンで11月1日から開催されるビットコイン(Bitcoin)のカンファレンス「LABITCONF(Latin American Bitcoin & Blockchain Conference)」にて、ビットコインの考案者であるサトシ・ナカモトが自身の正体を明らかにすると、同カンファレンスの公式Xよりプレスリリースが出された。 発表によるとサトシ・ナカモトが正体を明かすのは、同氏が「重大な法的問題に直面しているため」だという。 また正体を明かした人物は、自身が本物のサトシ・ナカモトであるという「検証可能な証拠」を提示するとのことだ。 10月9日には米ケーブルテレビネットワークHBOが、サトシ・ナカモトの正体に迫るドキュメンタリーを放映。同番組では、ビットコイン開発の中核を担う人物でるピーター・トッド(Peter Todd)氏がサトシであるとの考察がされたが、同氏が本物であるという決定的な証拠は提示されなかった。 今回「LABITCONF」運営は、このHBOのドキュメンタリーとは異なり、「決定的な証拠」を提示すると強調している。 ただし、これまで一切公の場に姿を現さなかったサトシが法的問題に直面したとして、それが自身の正体を明かす理由になるとは考え難いだろう。 同カンファレンスで、この真相が明かされるのは日本時間で11月1日20:30とのことだ。 なおビットコインのホワイトペーパー「ビットコイン:ピアツーピア電子マネーシステム(Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System)」は2008年10月31日に公開され、昨日に公開から16年が経過した。 これまでにもサトシを自称する人物は表れており、その中でもオーストラリアのコンピューター科学者クレイグ・ライト(Craig Wright)氏は、ロンドンの高等法院の判事より同氏が虚偽の主張をしているとし、サトシではない証拠は圧倒的であると判決が下されている。 ●小宮自由氏の見解 今回の件について、「あたらしい経済」編集部で「サトシ・ナカモトが残した言葉~ビットコインの歴史をたどる旅」を連載するビットコインの有識者である小宮自由氏は、以下のコメントを編集部に寄せた。 結論から言うと、彼/彼女がサトシナカモトである可能性は低いです。サトシは2008年から2010年12月の活動まで一貫して「匿名であること」と「分散型システムの強化」に焦点を当ててきました。ビットコインはオープンソースで、誰もが検証でき、サトシに依存しないシステムです。サトシは、自らが登場しないことこそビットコインは真の分散性を保つことができ、特定の個人に依存しない信頼性が確立されると信じていた可能性が高いです(ここがイーサリアムとの大きな違いであり、イーサリアムに対する最も根源的な批判でもあります)。 サトシは、過去にビットコインがメディアに取り上げられた際に、以下の通り述べています。 I wish you wouldn’t keep talking about me as a mysterious shadowy figure, the press just turns that into a pirate currency angle. Maybe instead make it about the open source project and give more credit to your dev contributors; it helps motivate them. サトシが自分の正体について明かすのであれば、もっと地味な方法を取るでしょう。少なくとも、今回のような自己顕示欲を満たすやり方で行うとは考えづらいです。 もしこの点について知識を深めたいのであれば、AI Satoshi(「AI Satoshi ChatGPT BlendAI」でGoogle検索)と議論してみてください。これは私が作った、サトシナカモトの公開されている全ての発言がインプットされたAIです。
大津賀新也(幻冬舎 あたらしい経済)