イタリア・ベネト州で開催のグラベル世界選手権、編集長がウィリエールで走ってみた 続編
イタリア・ベネト州で開催のグラベル世界選手権、編集長がウィリエールで走ってみた 続編
2023年10月にイタリア・ベネト州でグラベル世界選手権が開催された。その年代別カテゴリーに出場したバイシクルクラブ編集長山口が現地の模様をレポート。その後半をお届けする。
地元のマウンテンバイクを使ったコースレイアウト
イタリアに到着してから、大会本部ピエーヴェ・ディ・ソリーゴにあったウィリエール専門店PUNTO ROSSOのチクロメカニコのルカ店長のサポートを得てトラブルを解決してからコースを試走。「ロードバイクでも走れる」と言われていた2022年のコースは大きく違うことがわかってきた。 地元のマウンテンバイクコースとして使われているところもあり、特にコース後半に現れる最後の下り、さらにコッラーグは上りも下りも20%近くなるため、レースの大きな難関となった。ここは砂利も深く、選手たちが現地入りしてから43Cの太いタイヤを選んでいる理由が理解できた。 「昨年とは全然違うね。このコースのことは現地に来ないとわからないし、日本でももっと知ってほしい」と今回出場した高岡亮寛さんも言っていたが、グラベルレースの世界はいま急激に変化しているのを感じた。
シクロクロス世界選手権にも使われた、熱狂的なスタート地点
レースはトレヴィーソのレ・バンディ湖、2008年のシクロクロスの世界選手権会場にもなったところからスタートとなる。優勝したマテイ・モホリッチ(スロベニア)をはじめ、ワウト・ファンアールト(ベルギー)、フロリアン・フェルミールス(ベルギー) 、ロード選手としては引退したがまだまだ現役で走り続けるアレハンドロ・バルベルデ(スペイン)など人気選手が顔をそろえた。このため会場の観客は大興奮だ。 エリートのスタートから10分後には年代別カテゴリーのスタートとなるが、観客の盛り上がりは最高潮。ちなみにエリートと年代別のコースの違いはスタートループがエリートのほうが5kmほど長いだけ、あとは同じコースを走ることになる。エリートのレースで温められた観客のなかをスタート。これを超える興奮はいままでの長いレース経験でもなかなかないものだった。