メディアECのKPIには何を設定すれば良い? 押さえておきたいポイント+事例で解説!
メディアECを伸ばすには、具体的なKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)を設定し、それがどのくらい達成できているかを確認、改善することが大切です。今回は、メディアECにおける主要なKPIや、KPIを設定することの重要性について解説しつつ、メディアECを上手に活用しているECサイト事例を紹介します。
メディアEC運用でもKPIの設定は重要
KPI設定はさまざまな業務で重要だと言われていますが、ECサイトでメディア運営をする際にも同様です。理由は、メディアはファン作りやブランディングなどを目的に運営をしていることが多く、長期的に運営するものだからです。 短期間では目に見える成果が表れにくく、目標達成のための行動が曖昧になりがちになります。しかし、KPIを設定することでプロセスが明確になるので、何をやるべきか可視化でき、目標達成に向けた行動が明確化できます。 また、メディアの成果は、発信する記事の量や質、SEOなどのさまざまな要素で評価され、徐々に成果が積み重なっていくものなので、どうしても時間がかかってしまいます。 そのため、立ち上げ期などは担当者のモチベーションが下がってしまう懸念があることは押さえておきましょう。そこで、途中経過がわかるような目標を共有して運営に関わる担当者のモチベーションを維持するためにもKPIを設定することは重要と言えます。
メディアECのKPIにはどんな種類がある?
メディアECにとっても重要なKPIの種類を説明します。メディアECで設定するKPIには、目的や戦略に応じてさまざまなものがあります。メディアECで設定されることが多いKPIをお伝えします。 ■ 記事の公開本数 オウンドメディアを立ち上げたばかりの時期、自社発信のコンテンツに注力したい時期などに重視される指標として設定されやすいのが「記事の公開本数」です。 たとえば「毎週1本記事を公開する」「月に10本記事を公開する」など、具体的な行動目標としてKPIを設定します。 オウンドメディアは成果が出るまでに時間がかかり、長期的な運用が求められます。そのため、記事数が順調に増えていることは、記事制作の体制がしっかり構築されている証拠とも言えますので、メディアの下地作りとして目標を捉えると良いでしょう。 まずは小さな目標(KPI)を設定し、これを達成していくことでモチベーションを維持することが重要です。 記事を増やせば増やすほど、サイトへのアクセス数の増加が期待できるため、設定しやすいKPIでしょう。さらに、記事が蓄積されることで情報の網羅性が高まり、コンテンツの価値も向上します。 ■ セッション、PV、UU数など、メディアへの集客数 次にKPIとして設定されることが多いのが、「セッション」「PV」などメディアへの集客数です。 メディアの立ち上げから安定してコンテンツが作れるようになり、メディア運営の下地がしっかりしてきたフェーズになると、行動目標をこれらの指標に切り替えたり、新しいKPIとして追加したりするケースが多いです。 メディアへの集客数を把握するために、主に以下のようなKPIを設定します。 ・PV数 ・訪問数 ・ユーザー数 ・オーガニック検索流入数 これらのKPIは「Googleアナリティクス4」などの分析ツールを元に計測していきます。 多くのメディアではPV数などを目標に設定してしまいがちですが、メディアの目的によっては、そもそも多く集客をする必要がない場合もあります。そのため、目的とすり合わせつつ、KPIとして置くのであればあくまで評価ポイントの1つとして追うことをおすすめします。 ■ ECサイトへの遷移数 メディアECを立ち上げる主な目的としてブランディングやファン作りと前述しましたが、ある程度メディアサイトに集客ができるようになってくると、ECサイトにどれくらい貢献しているかをKPIに設定するケースもあります。 具体的には、メディアの記事からECサイトへどれくらい遷移するかの数(遷移数)を指標にするということです。遷移先としては、主にECサイトのTOPページ、商品ページ、特集ページなどがあげられるでしょう。 また、メディアがどれだけ貢献しているかを測る際、遷移数だけでなくSNSなどでのシェア数や言及数などをKPIに置くケースもあります。