イスラエル軍、ガザ攻撃の手緩めず 60人死亡、不明者も多数
【AFP=時事】イスラエル軍は17日、パレスチナ自治区ガザ地区を攻撃し、数十人が死亡した。ガザの民間防衛隊が発表した。国連(UN)などが壊滅的な人道状況を指摘している北部に被害は集中しているという。 【写真】ガザ北部ベイトラヒヤから避難するパレスチナ人 レバノンでも同日、イスラエル軍の攻撃により南部で11人、首都ベイルートで6人が死亡。イスラム教シーア派組織ヒズボラのモハメド・アフィフ報道官も死亡した。 イスラエル軍はイスラム組織ハマスの立て直しを阻止するために先月6日、ガザ北部ジャバリアで空陸からの作戦を開始。作戦範囲はその後、隣接するベイトラヒヤまで拡大している。 ガザの民間防衛機関はこの日、イスラエル軍の空爆がベイトラヒヤにある5階建ての集合住宅を直撃し、子どもを含む34人が死亡、数十人が行方不明になっていると発表した。 民間防衛隊の広報担当者は「銃撃と砲撃が続いており、負傷者を救出できる可能性は低くなっている」とAFPに語った。 周辺ではバックパックを背負って避難する多数の住民の姿が見られた。その1人は「彼ら(イスラエル軍)は家屋を爆撃した。ベイトラヒヤは完全に破壊された」と話した。 一方、イスラエル軍側は「ベイトラヒヤ一帯でテロ活動が続いている」とし、攻撃対象は武装勢力だと主張。「戦闘区域から民間人を避難させる努力が続けられていることを強調する」と声明で述べた。 ガザ中部への攻撃でも15人、南部ラファでは5人が死亡したという。 また、南部ハンユニスの民間防衛隊は、イスラエルのドローンが援助物資を受け取ろうとしていた非武装の民間人を攻撃し、6人が死亡したと明らかにした。 ハマスが実効支配するガザの保健当局はこの日、13か月以上に及ぶ紛争による死者は4万3846人に達したと発表した。【翻訳編集】 AFPBB News