アパも参入! 温泉やリゾートに続々登場…ホテル・旅館の「オールインクルーシブ」は結局お得なのか?
海外では定番…食事やドリンク、施設などの利用料金が込みの旅館&ホテル
日本ではあまり馴染みがないかもしれないが、欧米など海外のリゾート地ではよく知られている「オールインクルーシブ」の宿泊施設。今年に入り、日本でも人気の温泉地やビーチリゾートなどで、オールインクルーシブの宿泊プランが次々と登場している。 【画像で…】楽園! 人気のオールインクルーシブの宿、一挙公開! オールインクルーシブは、英語で「All Inclusive」で、すべて含まれるという意味。簡単に言うと、宿泊代金に食事やドリンク、プールなどの利用料金などがあらかじめ含まれているサービスのことを指す。これらをその都度で払うと意外と費用がかかり、まして家族利用など人数がいるとなおさらだ。 誰しも気になるのは、オールインクルーシブは果たして「お得」なのかどうかだろう。これを含めて今回、国内の宿泊事情に精通するホテルジャーナリストの井村日登美さんに、オールインクルーシブの実態、いざ利用する際に気を付けたい点などを聞いた。さらに今おすすめのオールインクルーシブの宿泊施設とともに紹介する。 ◆アパホテル、メルキュール、大江戸温泉グループ…今年、続々と誕生 オールインクルーシブは、カリブ海やモルディブなど、海外のビーチなどのリゾートにある宿泊施設でよく見られる。宿泊者は滞在中の追加料金を気にせず過ごすことができ、事前に旅費総額がおおよそ把握できるため旅行プランが立てやすいなどのメリットがある。 日本では、アパホテルズ&リゾーツが‘24年2月、アパホテル<富山>を新ブランド【アパホテルステイ<富山>】にリブランドし、初のオールインクルーシブでのサービスを提供開始。【グランドメルキュール】と【メルキュール】は’24年4月から全国20ホテル以上でオールインクルーシブ展開している。また、大江戸温泉グループはオールインクルーシブの温泉リゾートホテルとして【TAOYA(たおや)】ブランドを全国展開し、現在、宮城県の秋保温泉や栃木県の那須塩原高原など全国に7施設がある。 ◆日本のオールインクルーシブ…ホテル評論家の見方は このオールインクルーシブ、「実は日本でも40年ほど前からある」と、井村さんは語る。 「1950年に誕生した『クラブメッド』がオールインクルーシブの先駆けで、日本では1987年のクラブメッド・サホロ(現在のクラブメッド北海道サホロ)が最初です。長らく『地中海クラブ』と呼ばれていました。日本進出当時、オールインクルーシブの珍しさも話題になりました」(井村日登美さん・以下同) ヨーロッパ発の【クラブメッド】は現在、世界25ヵ国・約80ヵ所でビーチや山などのリゾートで展開する。日本では、石垣島や北海道のトマムなど5ヵ所。リゾートで各種アクティビティが用意され、1人でも楽しめ、その都度で支払いが不要という自由さに、固定ファンが少なからずいる。