一般会社員は定年後「年収減」が当たり前…。医師は「60歳」を超えたらどうなる?
一般会社員の場合、定年後の再雇用や再就職では、業務量が変わらなくても年収が大きく下がってしまう傾向にあります。では医師の場合、60歳を超えたら年収はどうなるのか気になる方もいらっしゃるでしょう。 そこで今回は、医師の定年や定年後の年収について調べてみました。これから医師を目指そうとしている方や、医師としてできるだけ長く働きたいと考えている方は参考にしてみてください。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
医師に定年はあるの? 何歳まで働ける?
高齢の医師も多いことから、「医師に定年はあるの?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。まず、医師になるには医師免許が必要ですが、これが年齢によって取り消されることはないため、本人の体力・気力が続く限り、生涯現役で働くことは可能といえるでしょう。 ただし、どこで働くかによって定年が規定されている場合もあります。例えば公務員の場合、定年が60歳に定められていますが、人事院「定年がもたらすもの」によると「病院、療養所、診療所などに勤務する医師、歯科医院など」に関しては特例として65歳に規定されているようです。 民間病院に勤務する医師については、勤務先の就業規則によって異なります。一般的には、定年を65歳または60歳に設定しているケースが多いようです。 しかし定年制度を設けていなかったり、65~70歳のように長く設定していたりする場合もあります。また病院長など幹部ポジションで働く医師は定年制度の対象外となり、高齢になってからも長く働ける場合があります。
高齢の医師はどれくらいいる? 60歳を超えてからの年収は?
厚生労働省の「令和4(2022)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」によると、病院・診療所で働く医師の平均年齢は50.3歳で、年齢別の割合は以下の通りです。 ・29歳以下:9.8% ・30~39歳:20.4% ・40~49歳:20.3% ・50~59歳:20.3% ・60~69歳:18.1% ・70歳以上:11.1% 60歳を超えてからも医師として働いている方は29.2%もいて、70歳以上でも11.1%であることから、高齢になってからも働き続ける方は多いことが分かります。厚生労働省が公表した「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、60歳を超えてからの年収は表1の通りです。