⚽3連覇目指す藤枝順心が17ー0 初戦の近江兄弟社(滋賀)に大勝【全日本高校女子サッカー】
第33回全日本高校女子サッカー選手権は29日、兵庫県で開幕し、1回戦を行った。静岡県の藤枝順心は近江兄弟社(滋賀)に17―0で快勝した。 藤枝順心は前半4分、CKからFW弦間結月がヘディングシュートを決め先制。その後も次々と得点を重ね、前半だけで10点を奪い勝負を決めた。 30日の2回戦で藤枝順心は鳥取城北と、初戦となる常葉大橘は専大北上(岩手)とそれぞれ対戦する。 ■女王の強さ発揮 大会最多得点差 女王らしい圧倒的な強さを見せた。3連覇を狙う藤枝順心は9人が得点し、うち複数得点者は5人。FW弦間と尾辻、MF植本がハットトリックを達成するなど、計17発の猛攻で大会最多得点差に並んだ。 流れをつくったのは強みでもあるセットプレー。前半4分にCKを獲得し、植本がふわりと浮かせたボールを弦間が頭で合わせ先制。弦間は開始15分で早々と3得点を挙げた。早めに得点するというテーマを確実に遂行して波に乗り、主導権をがっちり握った。 弦間は1年冬に右肩を脱臼。2年春に再発し、手術を受け長いリハビリ生活を送った。一方でチームは全国で躍動。仲間の勇姿をベンチ外から見詰め「悔しくて、自分もあの舞台に立ちたいと思った」。転機は今秋の県大会後に訪れた。センターバックからFWに転向すると、得意の競り合いで持ち味を発揮。自らの手でポジションをつかみ、初めて立つ全国のピッチで結果を残した。 中村監督は「弦間が先発に入るようになってから得点のポイントが増え、夏より攻撃の威力が増している」と評価する。2回戦は連戦だが目指す場所へ不安はない。弦間は「チームのためにできることをやり続けたい」と先を見据えている。
静岡新聞社