お正月だけじゃもったいない!【黒豆】の栄養と効能
お正月のお節料理の定番「黒豆」。豆は古くから重要とされていて、力を持つ作物として崇拝され「まめに健康で働けるように」といった願いを込めて食べられてきたそうです。そんな縁起ものの黒豆ですが、栄養面を見ても、確かにとっても健康への恩恵があるのです。 〈写真〉お正月だけじゃもったいない!【黒豆】の栄養と効能 ■黒豆のパワーと解毒力 黒豆は、ダイズの品種のひとつで、黒大豆やぶどう豆とも呼ばれ、皮の色が黒く大半が大粒です。解毒効果があるため薬物中毒や一切の熱毒に対して解毒薬として用いられるそうです。中医学において黒豆は、食品としても薬としても使われる薬食の位置づけです。化学物質や大気汚染の問題がある現代において、解毒力は重要ですのでぜひ黒豆のパワーを借りたいですね。 ■黒豆の栄養 黒豆はお正月に食べるように、ふっくら湯でて醤油と砂糖の蜜を吸わせて作る美味しい食べ方がありますね。このように煮豆にした状態で、他の蒸し大豆などと比較すると「鉄分」の含有量が多いのです。中医学でも血を補う≒鉄を補うには”黒い物を食べよ”と言われますので、黒豆を食べる事は貧血防止や鉄分の補給にオススメです。 鉄の補充は牛肉やレバーでもできますが、そもそも貧血や鉄不足が慢性的にある場合は「なかなかお肉やレバーが食べれない…」という方も多いので、黒豆も取り入れてみるといいでしょう。 ■鉄は元気の源 鉄は赤血球のヘモグロビンに必須の栄養素で、身体中に酸素を運びエネルギーという私たちが動くための元気の素を作ってくれます。またそれだけでなく、身体中の細胞に存在しているエネルギー工場のミトコンドリアでエネルギーを作りだす代謝の為にも鉄が必要です。 鉄が不足すると貧血や疲れやすさ、頭痛、動悸、息切れ、鬱が起きやすく、特に女性は生理があるのでかなり気がけて食べたい栄養素です。 ■スーパーに売ってある黒豆でOK! 黒豆食べたいけど、手作りするのは中々…、何時間も煮込む手間はちょっと…、という方は多いと思います。そんな時は、スーパーの煮豆コーナーに売ってある黒豆を買えばOK!小鉢くらいの量を一人で毎日食べたとしても3~4日で食べれる程の丁度いい量が、いつでも売ってます。 血糖値やダイエットで黒豆の甘さが気になる場合は「甘さ控えめタイプ」もあるのでそちらを選ぶとよいですね。 年始に願った「まめに健康で働けるように」という思いを、一年通して叶えるためにも、解毒力や鉄分を持った黒豆をぜひ日常でも手間なく食べてみてはいかがでしょうか。 <参考元> 『オールガイド食品成分表2020』(実教出版) 『免疫は栄養が作る ウイルスに負けないために』(阿部出版) 薬読 薬剤師のエナジーチャージ「ありがたい効能が盛りだくさんな生薬!「黒豆」の効能&かんたんレシピ」 ライター/立山貴美恵
立山貴美恵