【これから上がる株銘柄はどれ?】元・大手証券マンのプロ投資家が『会社四季報』で必ずチェックする“4つの数字”
株式投資で「これから上がる銘柄」を見つけるには、どうすればよいのか。元証券マンのプロ投資家・渡部清二氏は、投資セミナーで教わるよりも、自分自身がその銘柄について手を尽くして調べることで銘柄選定力は確実に養われていくと言い、そうなるための第一段階が『会社四季報』をめくって会社名を見ていくことだとアドバイスします。渡部氏の著書『プロ投資家の先を読む思考法』(2023年12月刊行、SBクリエイティブ)より一部を抜粋し、前回に引き続き『会社四季報』の読み方を見ていきましょう。
これだけはチェックしたい「4つの数字」
気になる銘柄が見つかったら、数字データも見ていきましょう。必ずチェックしたいのは次の4つの数字です。 (1)自己資本比率 (2)営業キャッシュフロー (3)売上高 (4)営業利益率(営業利益÷売上高×100で算出)
(1)自己資本比率
~最低でも「30%以上」。大きいほど健全な会社 会社のすべての財産の中で、負債(借入金)以外の会社自らが作り出したお金が自己資本です。自己資本比率が高ければ高いほど、会社の健全性は高くなります。 一般家庭に置き換えてみるとわかりやすいでしょう。立派で価値の高い家に住み、年収も高くて、家を含めた総資産額が2億円あったとしても、住宅ローンが1億4000万円あったら、その家の経済状況は健全とは言えませんよね。会社もそれと同じです。そのため、自己資本比率が重要なのです。 健全度の目安は、最低で30%以上。もちろん大きければ大きいほど健全度は高くなります。
(2)営業キャッシュフロー
~「プラス」なら健全に経営できている会社 営業キャッシュフローはお金のやりくりなので、その会社が本業でお金を稼げているのかいないのかがわかります。そのしくみはいささか複雑なので、ここではごく簡潔にまとめてご説明することとします。 結論から言うと、営業キャッシュフローがプラスになっていれば会社として健全な経営ができているということです。逆にマイナスになっていれば、本業でお金が回っていない状態になっていることを示します。