改めて振り返る、アメリカ大統領暗殺未遂事件の歴史
1933年2月15日:フランクリン・D・ルーズベルト
犯人:ジョーゼフ・ザンガラ 襲撃方法:ピストル 場所:フロリダ州マイアミ 事件の内容:フランクリン・ルーズベルト大統領は就任式の3週間前、マイアミで演説中に暗殺未遂事件に遭った。この事件の犯人であるイタリア出身のジョーゼフ・ザンガラは、5発の銃弾を放ったが、ルーズベルト大統領には当たらなかった。 しかし、その場にいたシカゴ市長のアントン・サーマクが銃弾を受けて死亡し、その他にも5人の観客が負傷した。ザンガラは当局の調べに対し、「すべての役人と金持ち全員」への憎悪が動機であったと述べた。彼はサーマク市長殺害の罪で裁判にかけられ、有罪判決を受けて3月に処刑された。 写真:フロリダ州マイアミ・デイド郡で、次期米大統領の演説中に暗殺を企てたとして逮捕され、拘留されているジョーゼフ・ザンガラ。その後ろに立っているのは、デイド郡のダン・ハーディ保安官。
1950年11月1日:ハリー・S・トルーマン
犯人:オスカー・コラッツオとグリセリオ・トレソーラ 襲撃方法:ブレアハウス(合衆国大統領が賓客をもてなすための施設で、当時のトルーマン大統領の仮住居)で自動小銃を発砲 場所:ワシントンD.C. 事件の内容:トルーマン大統領がホワイトハウスの向かいにあるブレアハウスに滞在中、2人の銃撃者が侵入した。大統領は無傷だったが、ホワイトハウスの警察官とトレソーラは銃撃戦で死亡。コラッツオは逮捕され死刑判決を受けたが、トルーマン大統領はそれを終身刑に減刑した。2人は、プエルトリコの独立運動家だった。 写真:トルーマン大統領暗殺未遂事件の現場となったブレアハウス。
1963年11月22日:ジョン・F・ケネディ
犯人:リー・ハーヴェイ・オズワルド 襲撃方法:ライフル 場所:テキサス州ダラス 事件の内容:遊説のためにダラスを訪れていたジョン・F・ケネディ大統領は、パレード中にリー・ハーヴェイ・オズワルドに銃撃され、死亡した。オズワルドが逮捕された2日後、ダラスのナイトクラブ経営者ジャック・ルビーが彼を射殺。オズワルドの動機は不明のままで、以来数十年にわたってこの暗殺事件にまつわる陰謀論が渦巻いている。 写真:パレードでオープンカーに乗るジョン・F・ケネディ大統領夫妻と、テキサス州知事のジョン・コナリー。