改めて振り返る、アメリカ大統領暗殺未遂事件の歴史
アメリカの歴史を通じて、現職大統領のみならず、次期大統領や大統領候補者の暗殺未遂事件は数多く起きている。直近では現地時間7月13日、ペンシルベニア州で開催された選挙集会で、大統領選候補者であるドナルド・トランプ前大統領が銃撃される事件が発生した。 そこで、ここでは改めてアメリカ大統領暗殺未遂事件の歴史を時系列で紹介。以下に挙げるリストは、議会調査局の報告書に基づいている。この報告書によれば、これまでに、エイブラハム・リンカーン、ジェームズ・A・ガーフィールド、ウィリアム・マッキンリー、ジョン・F・ケネディの4人の大統領が暗殺で命を落としており、さらに13件の暗殺未遂事件が起きている(そのうち2件はジェラルド・フォード大統領を標的にしたもので、数週間のうちに2度発生した)。 ※この記事は、2024年7月23日時点のものです。 From TOWN&COUNTRY 【写真】バイデンやトランプも!歴代米国大統領の幼少期の写真を発掘
1835年1月30日:アンドリュー・ジャクソン
犯人:リチャード・ローレンス 襲撃方法:ピストル 場所:ワシントンD.C. 事件の内容:アメリカ史上初の大統領暗殺未遂事件は、1835年1月に発生。失業中だった塗装工のリチャード・ローレンスが国会議事堂入口付近の柱の陰に隠れ、アンドリュー・ジャクソン第7代アメリカ合衆国大統領を狙って発砲した。 ピストルは不発に終わり、ローレンスが2つ目のピストルを引き抜いたとき、周囲の人々が彼を床に押し倒した。ローレンスは裁判中に心神喪失であると宣告された。アメリカ上院によれば、「ローレンスは、自分こそが正当なイギリス王であり、王位継承の邪魔をするのは『アンドリュー王』だけだと確信していた」という。
1865年4月14日:エイブラハム・リンカーン
犯人:ジョン・ウィルクス・ブース 襲撃方法:ピストル 場所:ワシントンD.C. 事件の内容:エイブラハム・リンカーン大統領はフォード劇場で観劇中に、ジョン・ウィルクス・ブースに銃撃された。リンカーン大統領はこのときの傷が致命傷となり、翌日に死亡。アメリカで暗殺された最初の大統領となった。 南部連合の支持者であったブースは、リンカーン大統領の暗殺後に舞台へ飛び乗り、「南部の報復は果たされた!」と叫んだと伝えられている。ドラマ『マンハント ~リンカーン暗殺犯を追え~』では、暗殺後のブースの捜索の様子が詳しく描かれている。