15日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場（気配値）は、実需の売りが優勢となり、1ドル＝149円台後半で小幅に下落している。正午現在は、149円62～63銭と前週末（午後5時、148円77～77銭）比85銭のドル高・円安。 　ドル円は早朝、149円70～80銭台で推移。午前9時以降は実需売りなどに押され、仲値公示すぎには149円40銭台まで水準を切り下げた。その後は買い戻され、149円70銭台まで値を戻すと、正午にかけては149円60銭台で推移している。 　前週末の海外市場では、欧州時間に149円10銭台に上昇。米国時間の序盤は、148円70銭台まで値を下げたが、その後149円20銭台に持ち直すと、終盤にかけては149円10銭台を中心に推移した。日本が祝日の前日は、アジア時間に149円台前半でもみ合い。米国時間の序盤にかけて米株高などで149円90銭台まで値を上げると、中盤は149円90銭前後で推移し、終盤は149円70銭台で小動きとなった。 　前日の海外時間で150円に迫った動きについて「米消費者物価指数（CPI）などの結果を受け、米景気への不安が和らぎ、ソフトランディングに向かうとの見方が広がった」（資産運用会社）とされ、「ドルが買われやすい地合いだった」（同）という。 　この日の東京時間は、「五・十日要因に伴う実需売りが優勢になった」（同）とされる。ただ、日本時間の夜に米連邦準備制度理事会（FRB）のクグラー理事の発言などを控えていることもあり、下値を試す動きは限られた。午後は「新規の材料に乏しく、方向感が出づらい展開になる」（国内銀行）との声が聞かれた。 　ユーロは朝方に比べ対円で下落、対ドルで小幅安。正午現在、1ユーロ＝163円12～12銭（前週末午後5時、162円82～84銭）、対ドルでは1．0901～0902ドル（同1．0944～0944ドル）。