松山英樹、米ツアー今季開幕戦で優勝 ツアー新記録の通算35アンダー ザ・セントリー最終日
<米男子ゴルフツアー:ザ・セントリー>◇最終日◇5日◇米ハワイ州カパルア・プランテーション・コース(7596ヤード、パー73)◇賞金総額2000万ドル(約31億円)優勝360万ドル(約5億5800万円) 【写真】差し入れられたおにぎりをほおばる松山英樹 単独首位から出た松山英樹(32=LEXUS)が、今季米男子ツアー開幕戦で優勝した。1イーグル、7バーディー、1ボギーの65で回り、通算35アンダー、257。単独首位から出て逃げ切り、ツアー通算11勝目を挙げた。22年キャメロン・スミス(オーストラリア)がこの大会で打ち立てた72ホールでのツアー記録の通算34アンダーを更新した。 最終18番パー5でウイニングパットとなるバーディーパットを沈めると、右手でガッツポーズ。優勝インタビューで「(今日だけで)10アンダー近く出さないと逃げ切れないと思っていた」と振り返った。ツアー新記録については「記録を出せてうれしいなと思う」。開幕戦Vについて「オフにリフレッシュできてここからスタートするという気持ちでできた」と、充実した表情をのぞかせた。 松山は2位のコリン・モリカワ(米国)に1打差をつけてスタート。少しずつその差を広げた。3番パー4でいきなりイーグルを奪取した。残り104ヤード。フェアウエー左から放った第2打はグリーン手前でバウンドし、カップに吸い込まれた。 5番パー5でバーディーも、7番パー4でこの日初ボギーとした。引きずることなく、8番パー3で約6メートルのバーディーパットを沈めてバウンスバックに成功。続く9番パー5でも連続バーディー。前半終了時点でリードを4打差に広げた。後半も11番パー3、12番パー4で連続バーディーを取るなど、順調にスコアを伸ばし、追うモリカワを振り切った。 今大会は24年のツアー勝者と、ポイント上位50位までが予選落ちなしで争われた。松山は第1ラウンド(R)で首位に1打差2位の好スタートを切った。第2Rで首位に立ち、自己最多の11バーディーを奪った第3Rも首位をキープ。この時点で2位と3位は4打差。優勝争いはモリカワとの一騎打ちの様相になっていた。第3ラウンドを終えて「本当にいいプレーをするだけですね」と淡々と意気込んでいた。 昨季は主戦場の米男子ツアーで、2月のジェネシス招待でアジア勢単独最多となる9勝目、8月のフェデックス・セントジュード選手権で節目の10勝目を飾った。パリ五輪でも日本人男子初の表彰台となる銅メダルを獲得。最高の1年となった。 松山は日刊スポーツのインタビューで、25年の目標を「まず早めに1勝することができれば」と話していた。早めどころか開幕戦でのV。最高のスタートを切った。次週は22年に制したソニー・オープン。結果を残した相性のいい大会が控えている。