「頭がぼーっとする…」「鼻炎がつらい…」“鼻づまり”の対処法や上手に付き合うコツを医師が解説!
鼻の症状を楽にする方法や上手く付き合うコツ
編集部: 花粉症や蓄膿症などの鼻の症状に悩む人は多いですよね。 境先生: そうですね。花粉を完全に避けて生活するのは難しいですし、蓄膿症は治療に根気がいります。何カ月もかけて治療を続けることも少なくありません。 編集部: それらの症状を楽にする方法や上手く付き合うコツがあれば教えてください。 境先生: 抗原回避という点では、ドラッグストアなどで売っている鼻を洗う器具と専用の水で「鼻うがい」をするのが効果的です。また、近年では「腸内細菌とアレルギー疾患の関連」についても言及されています。ひと昔前に「ヨーグルトを食べていたら花粉症が治った」というニュースもありましたが、将来的にはそうした事象が科学的に証明されるかもしれませんね。 編集部: 最後に、読者へのメッセージをお願いします。 境先生: セルフメディケーションで問題なければいいのですが、症状のコントロールが悪い場合はぜひ耳鼻科を受診してください。「薬=飲み薬」というイメージを持つ日本人は非常に多いのですが、アレルギー性鼻炎については外用薬(点鼻ステロイド)が有効です。いわゆる市販の点鼻薬は症状を抑えるものですが、点鼻ステロイドは粘膜の炎症そのものを鎮める治療薬です。継続して使用することにより、非常に高い治療効果を得ることができます。「点鼻薬は症状がつらいときだけ使う」というイメージが定着していますが、点鼻ステロイドの場合は継続使用がおすすめなので覚えてほしいと思います。
編集部まとめ
鼻炎の症状を楽にする方法や上手に薬と付き合うコツについて解説していただきました。鼻炎による頭のぼーっとした感覚は日常生活にも大きな影響を及ぼしますが、適切な対策と治療によって管理することが可能です。あまり馴染みのない点鼻薬も、継続使用によって高い効果が期待できるとのことだったので、継続的なケアと自己管理を心がけ、鼻の症状と上手に付き合っていきましょう。
監修医師:
境 修平 先生(なのはな耳鼻咽喉科) 筑波大学卒業。その後、筑波大学附属病院、茨城県立中央病院耳鼻咽喉科、国立病院機構水戸医療センター耳鼻咽喉科などで経験を積む。2019年、茨城県水戸市に「なのはな耳鼻咽喉科」を開院。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会専門医・指導医。