石破総理に立ちはだかる『予算の壁』『参院選の壁』 泉房穂氏は「総理にとっては壁、国民にはチャンス」 永田町で流行する「夜釣り」とは?【解説】
予算を通すための「総理辞任」そういう手法はあるのか?
――最終手段、予算を通すために「石破総理の辞任」という驚きの策、というのは野党からするとどうですか? (武田一顕氏)「これは難しくて、実は石破さんの人気が下がれば下がるほど野党の本音は、長く(総理を)やってほしいと思うんですよ。長くやってほしいとは思うんだけど予算が通らない、端的な例を言うと閣僚にスキャンダルが出ちゃった場合には、野党も態度を硬化させますから、もしそうなった際に、最後には予算を通さないとまずいから、『やめろやめろ』となって、最後に石破さんが、『私辞めるから予算だけは国民のために通してください』っていうのはありうるという、そういう選択肢です」 ――続いて来年の7月に待ち受けている「参院選の壁」の話。勢力図は、過半数を優に超えて自民公明で140議席あります。その半数が来年改選です。過去の政権交代も、2009年も2012年も参院選で負けて、その後の衆院選でも負けて変わるという歴史です。 (武田一顕氏)「『政局は参議院から』って言葉があります。初めに参議院で取った者が勝つ。実は、参議院の方が重要です」 ――自民党側は、参院選に向けて、「石破総理を選挙の前に変えるんじゃないか」という見方もありますし、野党側が「国民受けする政策でアピールをしてくる」ことも予想できる。 (武田一顕氏)「野党でも政策が実現できる、というのをどこまでアピールできるかなんだけど、野党って昔は『反対党』『非政府党』と呼ばれていたこともあって、国会でぶつかって、結局暗礁に乗り上げて石破政権は立ち行かなくなるってのは私の推測です」
「トランプの壁」も…来夏の参院選まで厳しい目
――人気のある政策に金を使うためには、どこかを削らなきゃできません。 (泉房穂氏)「綺麗ごとではなくて、どこかにごめんなさいをして増やすことはセットですから議論すべき。少し経過措置をとるなら国債発行して一定期間内にきっちり数字合わせをするとか、その議論は必要だと思います。全国の自治体だって、お金をやりくりしながら子育て支援策とかに使っているわけだから、国ができないと私は思わないです」 「そういう意味では『参議院の壁』も、見方を変えると参議院のチャンスなんです。参議院選挙があるっていうことは、各政党と安易な妥協もできない。選挙がある以上、国民の投票で変えられます。参議院選挙というのは1人区が多いので、野党というのは、嫌いだろうが好きであろうが、何とか一本化とのエネルギーが働きますから、私は来夏の参議院選挙は政治を変えるチャンスとも言えますね」 このほか、日米外交「トランプの壁」などもあり、難しい政権運営が迫られる第2次石破内閣。国民からの厳しい目が注がれています。 (MBS「よんチャンTV」2024年11月11日より)
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