初代門司駅の関連遺構、北九州市が取り壊しへ…15日に複合公共施設の造成工事に着手
北九州市は14日、市議会建設建築委員会で、初代門司駅(1891年開業)の関連遺構が見つかった複合公共施設の建設予定地で、15日に造成工事に着手する方針を示した。仮囲いを設置するなど準備を進め、約2週間後から遺構を取り壊す本格的な工事を始める見通し。 【写真】出土した初代門司駅の関連遺構(2023年11月、北九州市門司区で)
市によると、8月下旬から行っていた追加の発掘調査が13日に終了。燃料などを収納する「油倉庫」や貨物を積み降ろす「貨物上屋」の跡を確認し、写真などで記録した。今後、文献と照合調査し、報告書にとりまとめる。
遺構を巡っては、9月に国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の諮問機関「国際記念物遺跡会議(イコモス)」が市に保存を求める「ヘリテージ・アラート」を発出した。市は遺構の一部の移築保存も検討しており、本格工事の前に結論を出す。