24日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場（気配値）は、加藤財務相の円安けん制発言でやや売られ、1ドル＝152円台半ばで伸び悩んでいる。正午現在、152円42～44銭と前日（午後5時、152円35～35銭）比07銭の小幅ドル高・円安。 　ドル円は早朝、前日の海外時間に買われた流れから152円70銭前後で取引された。午前9時以降、いったん緩んだ後は買い戻され、仲値すぎに152円70銭台に再浮上。もっとも、その後は加藤財務相の円安けん制で売りが優勢となり、正午にかけては152円30銭台に水準を切り下げる場面もあった。 　前日の海外市場では、東京時間からのドル高・円安の流れが継続。欧州時間の序盤は152円40銭台だったが、米国時間序盤には153円20銭近くまで上値を伸ばした。引き続き米長期金利の上昇が支援要因となった。終盤は戻り売りに押され、152円70銭台に伸び悩んだ。 　東京時間の朝方は152円台半ばから後半のレンジ圏で浮動していたが、午前11時半ごろに財務相の円安けん制発言が伝えられた。加藤財務相は「一方的で急速な動きがみられる」、「緊張感を持って為替動向を注視する」などと円安の動きをけん制。市場では「これを受けて調整的な売りが強まった」（大手邦銀）と指摘される。このほか、時間外取引で米長期金利の上昇が一服したこともドル円の重しとなった。目先は「財務相のけん制発言を受けた売りが一服した後は日本時間今夜の米製造業PMIや米週間新規失業保険申請件数を待つムードが強まるだろう」（同）との声が聞かれる。 　ユーロも対円は伸び悩み。対ドルは小高い。正午現在、1ユーロ＝164円44～44銭（前日午後5時、164円25～27銭）、対ドルでは1．0787～0787ドル（同1．0781～0781ドル）。