【JBC2歳優駿】母に続け! 初戦の勝ち方が鮮やかだったグランジョルノ/新人記者のトレセン日記
[JpnⅢ・JBC2歳優駿=2024年11月4日(月曜)2歳、門別競馬場・ダート1800メートル] 厩舎へ取材に行くと、「この子とこの子は兄弟だよ」「前にお母さんがいたんだけどね」というように家族の話を聞けることがあります。今回は、金髪交じりの尻尾とたてがみ、いわゆる〝尾花栗毛〟がきれいなグランジョルノ(牡・高柳瑞)を取材してきました。 8月に札幌(ダート1700メートル)でデビューし、見事に勝利。ゲートで出遅れて後方からレースを進めたものの、直線では大外から2馬身突き抜けました。鞍上のルメールが「物見をしたけど楽勝だった」と話したように、余裕を持ったゴール。そして、2戦目にしてJpnⅢ・JBC2歳優駿(門別ダート1800メートル)に参戦します。 グランジョルノの母ヴィータアレグリア(JpnⅢマリーンC)と兄アグラードも高柳瑞厩舎に在籍した馬たち。母も担当していた高野助手は「母に似ているところは馬房の中にある雰囲気です。品があります」と教えてくれました。確かに馬房での様子はおとなしくて、2歳馬には見えない落ち着き。それを証明するかのように「扱いやすくて、大きな問題はなくここまできています。調教でも従順ですし」(戸村助手)という素直さがこの馬の強みだそうです。
期待が膨らむ2戦目
中間の様子については「順調にきています。追い出すとまだ渋いところがありますが、前向きさは出てきています。道中(の進み)は新馬のときより良さそうです」とのこと。デビュー戦のダイナミックな勝ち方を見ると、当時よりも良くなっている面があるのは大きな注目ポイントです。また、食事についても「疲れたら食べなくなる分かりやすい馬ですが、今は問題なくしっかり食べています」と戸村助手。順調に過ごせていることがよく分かります。 今回は距離が前走より100メートル延びますが戸村助手は「大丈夫だと思います。前走はしまいにまだ余裕がありそうでしたし」と不安視していません。ただ、心配なのは「まだ自分で競馬をつくれないことですね」という点。展開の助けは必要なのかもしれません。 まだデビュー2戦目。新馬からの成長は見られるものの、完成形ではありません。母は5歳になって重賞初勝利を挙げた晩成タイプ。グランジョルノも母同様に使いながら良くなっていく可能性がありますし、それだけに2歳のこの時期の重賞でいい走りができれば期待は大きく膨らみます。まずはこの2戦目で、どんな走りを見せるのか楽しみです。
栗栖 歩乃花