30歳で「年収500万円」、毎日定時退社ですが正直「やりがい」がありません。このままでは将来が心配なのですが、資格の勉強などすべきでしょうか? このまま仕事を続けて大丈夫ですか?
「年収は500万円ほどで低すぎるわけではない」「毎日定時退社できて仕事は楽だけど、何も技術が身につかない」 このように、ブラックな職場環境ではないけれど、何となく将来について不安を感じている人はいませんか? 仕事は楽だけど単純作業しかできずにスキルアップができない人は「パープル企業」に勤めているかもしれません。 「パープル企業」は 別名「ゆるブラック」とも呼ばれており、働き方改革などを背景にじわじわと存在が知られるようになってきています。 本記事ではパープル企業の概要とブラック企業・グレー企業などとの違い、パープル企業に在籍し続けることのリスク、働きがいがないときのスキルアップの方法の例について解説します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
パープル企業とは
パープル企業は、「ブラック企業」と「ホワイト企業」の中間に位置する企業を指す言葉です。一般的にパープル企業は長時間労働がなく、ノルマなど厳しい達成目標もありません。社内の雰囲気もよく、離職率は低い、一見するとホワイト企業のような特徴を有しています。 一方、毎日の仕事は誰でもできるルーティンワークが中心で成長の機会がなかなか訪れず、スキルアップしないことから昇給が期待しにくいという負の特徴もあります。 パープル企業という言葉が生まれた背景には、近年の働き方改革があるようです。社員の残業時間を減らすために新しい仕事や難しい仕事にチャレンジさせなかったり、若手社員の離職を防ぐために積極的な指導を受けさせなかったりする傾向にあります。
パープル企業とブラック企業・グレー企業の違い
パープル企業と、「ブラック企業」「グレー企業」との違いは、労働環境の過酷さです。ブラック企業は長時間労働やサービス残業、パワハラが常態化した企業のことで、グレー企業は「ブラックほど厳しい労働環境ではないが、ホワイト企業よりはブラック企業寄りの待遇の企業」を指します。 グレー企業とパープル企業は「ブラック企業とホワイト企業の中間の位置づけ」という意味では似ていますが、パープル企業は労働環境に問題はないものの「仕事が単純かつ簡単でスキルアップや昇給が見込めない」という点がグレー企業と異なります。