“ママゴルファー”先駆者のスージー・バーニングさん死去 世界ゴルフ殿堂83歳
メジャー4勝を含む米女子ツアー11勝のスージー・バーニングさんが10月2日、肺がんのためカリフォルニア州の自宅で死去した。83歳。 【画像】“名刺持参”の小学6年生がツアーデビュー 1941年7月22日、カリフォルニア州生まれ。15歳でゴルフを始めた。オクラホマ州高校選手権とオクラホマシティ女子アマチュアの両大会を3連覇する偉業を達成し、アマチュア時代から頭角を現した。64年にツアーメンバー入り。「ウエスタンオープン」(65年)、「全米女子オープン」(68、72、73年)とメジャー4勝を挙げ、2021年にはタイガー・ウッズらとともに世界ゴルフ殿堂入りを果たした。 驚くべき点は、家庭生活を優先しながらツアーの最前線で戦っていたことだ。結婚した1968年は新婚旅行で休暇を取ったため9大会にしか出場しなかったが、全米女子OPで勝利した。 長女を出産した70年は7大会、次女を出産した77年は2大会にしか出場していないが、勝利を積み重ねた。母親になってからメジャー大会を制した女性ゴルファーは、バーニングさんら4人しかいない。当時はまだ、ツアーの託児所「チャイルド・ディベロップメント・センター」は存在していなかった。 引退後はコーチ業をしながら、家族と過ごす時間を増やした。生活を最優先にしつつ、仕事で最大限のパフォーマンスを発揮する生き様は、まさに“ママゴルファー”の先駆者的存在と言える。