【空き家問題】放火、倒壊、空き巣…近隣住民は“恐々”も、所有者本人は「特に困っていない」衝撃のギャップ
「住まない」「売れない」のなら、「貸す」という第三の道も
もちろん、家は永遠に建っていられるわけではないので、いつかは取り壊さなければならない時がやってくるでしょう。 それでも、30年、40年が経った家もまだまだ現役で、これから20年、30年と活躍できる可能性を秘めています。 売りたくないなら、売れないなら、せめて活用してほしいと切に思います。 しかしアンケートにあったように、今度は「活用したいけど、どうやって活用したら良いかわからない。」という壁に直面します。 ――「自分で住む」にも、すでに別の住居がある。でも、「売り」たくはない…。 そこに「貸す」という選択肢を入れると、活用の幅は一気に膨らみます。 家の状態によりますが、ある程度の資金をかけ、リフォームして貸し出せば、住居としての賃貸需要を見込める可能性が大いにあります(戸建賃貸の優位性については、またどこかでお話しできればと思います)。 また、都心部等ニーズがある場所では、リフォームせずとも、倉庫として貸し出せるかもしれません。流行りの宿泊施設にしたり、シェアハウスにしたりなど、エリアによっては活用の幅も広がります。 長年、建築と不動産賃貸業に身を置いていますが、多くの空き家はこうした活用ができる建物だと感じます。 もちろん中には活用が困難な空き家もありますが、立地がある程度の田舎でも、ある程度古くても、活用できる可能性は大いにあるのです。 ただ、ご相談いただく際には、 「賃貸としての管理の仕方が分からない」 「どうやって借りる人を見つければいいの?」 「リフォーム費用が回収できるかわからない」 「活用する資金がない」 といった声も多くいただきます。 不動産賃貸業を営む身としては、「えー!! 絶対に賃貸にしたらいいのに!」と思いますが(状態やエリアなどによっては、逆にやらないほうがよいケースもありますが)、経験がないとなかなか踏ん切りがつかないという気持ちもよくわかります。 どうやって始めたらいいのか、どこで学べばいいのか。方法はいくつかありますが、長くなってしまうので、これもまたの機会があれば書きたいと思います。