英CPI、11月は+2.6%で8カ月ぶり高水準 サービス価格横ばい
William Schomberg David Milliken [ロンドン 18日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が18日発表した11月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比2.6%と10月の2.3%から加速し、8カ月ぶり高水準だった。 ロイター調査のエコノミスト予想と一致した。中銀が注視する基調インフレは横ばいだった。 9月は1.7%で約3年半ぶりに中銀の目標の2%を下回っていた。 物価上昇は広範囲に及んだが、交通・輸送関係で顕著だった。ガソリン代と自動車価格の上昇が目立ち、航空運賃と外食費の上昇率は小幅だった。 英国産業連盟(CBI)の主席エコノミスト、マーティン・サートリウス氏は「インフレ率が3月以来の高水準に達したことは、物価上昇圧力が根強いことを示している」と指摘した。 イングランド銀行(英中銀)は、4月の法人税引き上げが物価上昇に波及すると予想される中、高水準の賃金上昇が持続することを懸念している。 エコノミストの一部は、インフレ率は2025年に3%に達する可能性があると予想している。 中銀は11月のインフレ率は2.4%と予想していた。きょうの会合は金利据え置きの見通し。 英国の総合インフレ率は、フランス、ドイツ、米国よりも高かった。 <サービスインフレ> 統計局によると、英中銀が価格上昇の重要な指標とするサービス価格上昇率は5.0%で、10月と同じだった。ロイター調査では5.1%への小幅上昇が予想されていた。中銀予想は4.9%。 INGのエコノミスト、ジェームス・スミス氏はサービスインフレについて、今後数カ月は5%前後にとどまりそうだとしつつ、その後数カ月は電話・インターネットサービス価格にインフレ連動型の年次調整が行われるため、低下する可能性があると述べた。 中銀は、英経済が勢いを失いつつある兆候があるものの、利下げは段階的にしか行わない方針を示している。 エネルギー、食品、アルコール、タバコを除いたコアインフレ率は3.5%で、10月の3.3%から上昇した。