エミリーは黒ではなくブルーを着るーー『エミリー、パリへ行く』のおしゃれ哲学
そしてシルヴィーは、シーズン4のパート2でいままでにない、モダンなスタイルを披露します。“ローマ”パートでローマに着いたときに、『サンローラン』のパイロットのようなジャンプスーツルックを披露するのでぜひ注目していただきたいです」
エミリーは黒ではなくてブルーを着る
--最後に、マリリンさんが考える、エミリーらしいスタイリングとは何でしょうか? 「冒頭でもお話したように、私は彼女にパリジェンヌらしさを反映させたいとは思っていないんです。 彼女には強い個性を持っていてほしい。ですが、シーズン4では今までよりもパリジェンヌのスタイルをより理解したスタイリングになっています。例えば、シーズン4のパート1で出てくるブルーのスーツ。パリジェンヌのようなソリッドなシルエットですが、エミリーは黒ではなくてブルーを着る。色や柄を加えることでエミリーらしい個性を演出しています。 また、リリー(・コリンズ)はいまデンマークに住んでいて、当初に比べるとヨーロピアンな考え方になっている。そういう意味でもシーズンが進むにつれてエミリー自身がアメリカとパリのスタイルをうまく融合できているのだと思います。そしてスタイリングとしては、デンマークをはじめ、北欧、東欧のブランドをより多く起用していくことで、よりリリー自身のマインドセットに近づけています。シーズン4からはヒールではなくいままで使ってこなかったフラットシューズがたくさん登場していますが、これも同様の理由です。このようにしてリリー自身とエミリーを近づけていくことがエミリーらしさにつながるのではないでしょうか」