ドルトムント立て直しの立役者、テルジッチ“降格”の疑問【現地発】
「2番手」の地位を競った無観客でのベルリン決戦
一時は7位に沈んだチームを見事な手腕で立て直し、最終的にCL出場圏内に導いたテルジッチ。新シーズンの去就が注目されている。(C) Getty Images
ドルトムントがDFBカップ決勝でRBライプツィヒに完勝し、4シーズンぶりのタイトルを獲得した。チームを立て直したテルジッチ暫定監督の手腕が際立ったが、その立役者をコーチに降格する人事は正しかったのか。(文:ルドガー・シュルツェ/訳:安藤正純 2021年6月3日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック ドイツ』を転載) ―――◆―――◆――― 1980年代半ば、DFB(ドイツ・サッカー連盟)はある素晴らしいアイデアを実行に移した。それまでドイツ各地で開催してきたDFBカップ決勝を首都ベルリンで行なうことに決めたのだ。それからというもの、毎年決勝が近付いてくると、ベルリンの街は色鮮やかな装飾と、出場チームのサポーターに彩られ、まさに「サッカーの祭典」として定着していった。どんな組み合わせになっても必ずチケットは完売。7万5000人収容のオリンピア・シュタディ
本文:4,131文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。