日焼け対策しすぎはNG! 自然光からビタミンDを得る驚くべき健康効果と上手な浴び方
突然だけど、あなたはビタミンDが足りてると思う? 実は、ビタミンDは、ほとんどの人が十分に摂取できていない栄養素なんだとか。 【写真】日光を浴びると目まいがするのはナゼ? その証拠に、世界では、10億人がこの重要な栄養素を欠乏していると推定されるという衝撃データがあるのだ。このビタミンDは別名「太陽のビタミン 」と呼ばれ、その理由は皮膚が日光に当たると、コレステロールからビタミンDが作られるから。つまり、自然光に当たるのが吉というわけ。でも、日に当たると、日焼けとかシミが気になるし……ビタミンDって本当に必要なの?
自然光とビタミンD
程よい自然光を浴びることは気持ちいいけど、年を追うごとに日差しは強くなってきているような気がするし、そもそも日焼けとかシミ、シワも気になるから、日に当たることを避けているという人も多いのでは? 紫外線の有害性はもちろん否定できない事実だとしても、一方で、 私たちに必要なビタミンDの90%は、日光の作用によって皮膚で生成されなければならないと言われているということ、あなたはご存知? 日本人の多く、特に若い女性で深刻なビタミンD欠乏症が2000年代から報告されている。これは、先述した通り、日焼けやシミ、シワといった美容面での影響を懸念してのこと。なぜなら、ビタミンDをつくる紫外線の波長は日焼けをする紫外線の波長とほぼ同じで、 SPF30の日焼け止めをしていると、皮下でのビタミンD産生は5%以下に落ちてしまうから。 けど、そもそもビタミンDって、私たちにとってどんな働きをするのだろうか。
ビタミンDで得られる健康効果とは?
【健康効果1】免疫力アップ ビタミンDは免疫系にも重要と言われていて、自然光をコンスタントに浴びることで、免疫系を強化することができる。 ビタミンDが十分でない人は、感染症や関節リウマチ、1型糖尿病、炎症性腸疾患などの自己免疫疾患のリスクが高まる可能性があるということが研究で示唆されている。 また、まだまだ研究はまちまちな段階だけど、ビタミンDは重症のインフルエンザやコロナ感染を起こしにくくする可能性があるんだとか(今後の研究に期待しよう)。 【健康効果2】うつ病の予防 あなたには、気分が鬱々としている時に外に出たら、何だかスッキリしたっていう経験はない? それ、気のせいじゃないかも。 暗く長い冬に訪れる倦怠感に対する最も一般的で効果的な治療法のひとつは、自然光をより多く浴びることで、精神科医は、自然光を浴びるために屋外で過ごす時間を増やすことを推奨しているし、極端な場合には、太陽を模した明るい光を浴びる光線療法も処方するという。 【健康効果3】睡眠の質を向上 寝付きが悪い、夜中に目覚めてしまう、寝起きが悪い、寝ても寝ても疲れがとれない……そんなあなた、日の光に当たってる? オフィスワーカーを対象とした2014年の小規模研究によると、自然光を多く浴びるほど、より良い睡眠が得られることが明らかになっている。 太陽の光は、メラトニン(体内時計を調整するホルモン)の量を増やしたり減らしたりするタイミングを体に伝え、体内時計を調整する。つまり、日光を浴びる機会が多ければ多いほど、眠るときにメラトニンが分泌されやすくなるというわけ。 アメリカ国立衛生研究所によると、朝1時間自然光を浴びるとよく眠れるんだそう。