時短コンサルタントの私がドラクエに100時間没頭する合理的な理由(滝川徹 時短コンサルタント)
『細分化して片付ける30分仕事術 (滝川徹 著)』
「タイパ」をはじめ、無駄な時間を極力排除することを意識している人も多いだろう。しかし実は、無駄なこと=「非日常」に意識して時間を使うことは大切だ。 そう語るのは現役会社員・時短コンサルタントの滝川徹氏。今回は、滝川氏の著書『細分化して片付ける30分仕事術 』より、無駄な時間を排除することで起きる弊害について、再構成してお届けします。
■️ゲームは無駄な時間なのか?
時短コンサルタントをしているということで、君には私が常に時間管理や自己実現のことばかり考えているように見えるかもしれない。だが、私がここ数年最も楽しんだ時間の中でドラゴンクエストⅪもまた上位にランクインする。意外だろうか。 確かに私は社会人になってから、無駄な時間を極力排除するようにしてきた。その代表が学生時代に好きだったゲームをやめたことだ。というより、一気に興が醒める感覚を覚えた。 おそらくだが「もう社会人になったのだから、こんな無駄なことに時間を費やしてる場合じゃない」と突然悟ったのだろう。それ以来、一切ゲーム機に触らなくなった。2005年の春だった。 そんな状況だったが子供達がゲームをはじめる年頃になり、一緒にプレイしたことをきっかけに数年前に再開することになった。ゲームのいいところは楽しめることはもちろん、夢中になって没頭できることにある。 時間はたくさんある一方、バーンアウト(燃え尽き症候群)に苦しみ、思うように活動できなかった私を救ってくれたのは世界的ベストセラー作家のアラン・コーエンのコーチングだった。しかし影の立役者はゲームだったことは間違いない。夢中になっている間はネガティヴな思考に苛まれずにすみ、子供達とも楽しい時間を過ごすことができたからだ。 ドラゴンクエストⅪにハマるきっかけをくれたのは、定期的に会う親友達だった。ある日の会でドラゴンクエストⅪの話題になり、クリアするのになんと100時間近くかかるという。 当時ゲームをすでに再開していた私だが、100時間もゲームに費やすことには抵抗があった。そう率直に伝えると「何を言ってるんだ。1作で100時間も遊べるんだぞ」と真剣な顔で語られたのだ。なぜかこの一言が決め手となり、そこから私は100時間プレイすることになるわけだが、まさに至福の時間だった! 次回作を買うことも間違いない。