【40代、50代の腰痛を元から治す⑩】腰痛の原因から対処まで!これってホントはどうなの?みんなの疑問に脊椎外科専門医・吉原潔さんがアンサー!
●正座は背中が丸くなりにくく、腰への負担が少ない
●長座は背中が丸くなりやすく、腰への負担がかかりやすいのでNG
●脚をくずして座るのは、腰への負担は少なめ。時々脚をくずす方向を、左右で入れ替えて
Q6 整形外科での腰痛の治療法とは?
A 鎮痛薬、注射、リハビリで治療するのが一般的です 「整形外科では、おもに薬や注射、リハビリで治療をします。腰痛に用いられる代表的な鎮痛剤は、急性期であれば、非ステロイド性消炎鎮痛薬で、『ロキソニン』や『ボルタレン』などはこれに該当します。 高齢者には、副作用が少ない鎮痛薬『アセトアミノフェン』をよく処方します。これらで効果が出ない場合は、『神経障害性疼痛治療薬』や『弱オピオイド』などの鎮痛剤を併用したり、ビタミン剤などの鎮痛補助剤を同時に処方することもあります。 薬で痛みが改善しない場合は、リハビリを行ったり、痛み止めの注射を打ちます。リハビリは理学療法士の指導のもとに、弱っている筋肉の筋力強化や姿勢の改善を行います。注射は、筋肉の中で硬いしこりになっている部分に打つトリガーポイント注射と、痛みを起こしている神経付近に麻酔薬を注射する神経ブロック注射などがあります。 これらで改善が見られないときは手術をすることがありますが、手術が必要になるのは全体の10%程度と意外と少なく、まず薬や注射で治療をして改善が見られないときに検討します」
Q7 寒い時期になると腰痛が起きやすいのはなぜ?
A 体温を上げようとすると筋肉が収縮して硬くなり、血流が悪くなるから 「体が寒さや冷えを感じると、筋肉を収縮させて体熱を作り出し、体温を上げようとします。これを熱産生と呼びますが、収縮することで筋肉は硬くなり、血流も悪くなります。 その結果、体のさまざまな部位で痛みが生じやすくなるのです。 体熱の多くは筋肉で作られるので、筋肉量があるほど熱の産生が増し、体温が高くなって冷えを防げます。運動をして筋肉量を増やすようにしましょう。 また、こまめに水分補給をすると、血流がよくなり、血液中の酸素や栄養素を全身に届けやすくなるのでおすすめです。そのほか、入浴をするのも血流アップに効果的です」