【40代、50代の腰痛を元から治す⑩】腰痛の原因から対処まで!これってホントはどうなの?みんなの疑問に脊椎外科専門医・吉原潔さんがアンサー!
Q4 体型と腰痛は関係ありますか?
A あります。痩せていても、太っていても腰痛のリスクが上がります 「体型は腰痛と関係があります。 『腰痛診療ガイドライン2019』では、“標準(BMI:18.5 ~25.0 )より低体重あるいは肥満のいずれでも腰痛発症のリスクと弱い相関性が認められ”るとしていて、痩せていても太っていても腰痛になるリスクがあることを示しています。 その理由は、まず痩せていると、栄養状態が悪かったり、筋肉や骨が弱くなっている可能性が考えられるので、筋・筋膜性腰痛(第2回参照)や、腰椎椎体骨折(圧迫骨折)などから腰痛を起こすリスクが高いです。 一方、太りすぎていると、体を動かすのがおっくうになり、運動不足になって筋力や体の柔軟性の低下から腰痛になりやすいのです。 ですから、適正な体重を心がけるのも腰痛予防には欠かせません。一定の筋肉量をキープすることも大事です」
Q5 座っているときに腰痛が起きやすいです。腰に優しい座り方って?
A 骨盤を立てて座ると腰に負担がかかりにくいです 「座り方は、椅子に深く腰をかけ、背すじを伸ばして骨盤を立てるのが最も腰への負担が少ない座り方です。 時間が長いときには、背もたれに寄りかかるのはかまいません。ただ、お尻がだんだん下がってきて骨盤が後ろに傾いた状態が続くと、背中が丸まって猫背になって腰痛になりやすくなります。 また、逆に骨盤が前傾した状態が続くと、反り腰になって、これも腰痛を招きます。骨盤はなるべく真っすぐ立てることを意識しましょう。ソファに座るときも、お尻が沈み込んで背中が丸くなりやすいので、長時間座るのはおすすめしません。 また、床に座る場合、骨盤が最も立ちやすく、腰への負担が少ないのは正座です。脚を伸ばした長座や、あぐらは背中が丸くなるので腰によくないのでなるべく避けましょう。 膝をくずして座る場合は、背中は丸まりにくいのですが、左右のバランスがくずれるので、時々脚をくずす方向を、左右入れ替えましょう」