長野・アニソンフェス殺人未遂事件の容疑者は警察志望者だった、凶行に駆り立てた“被害者への恨み”
「キャーーーー!」 野外フェスで鮮血が飛び散る事件が発生した――。 3連休中の9月22日、長野県警佐久署は自称アルバイトの吉田司容疑者(38)を殺人未遂の現行犯で逮捕した。被害者となった32歳の男性は、胸などを刃物で刺された。 【写真】屋外フェスで気持ちよさそうに“オタ芸”を披露する参加者 前日の9月21日から長野県佐久市の『駒場公園』にて、『ナガノアニエラフェスタ』というアニメソングに関する野外フェスが開催。事件があった22日は、およそ4000人が詰めかけていたという。 「午後1時すぎ、フェスの真っ最中に事件は起きました。吉田容疑者は持っていた折り畳み式のナイフで、被害者男性を複数回、突き刺した。ナイフは胸に刺さった状態で、周辺は血で真っ赤に染まり、それに気づいた人の悲鳴があがったようです。吉田容疑者は周囲にいた観客に取り押さえられて、救急車や警察が駆けつける事態に。被害者は当初は意識があったものの、病院に搬送されて重傷。フェスは急きょ中止となりました」(全国紙社会部記者) 警察の取り調べに対して、吉田容疑者は「殺そうと思って刺した」と供述しているという。 吉田容疑者は、事件現場からおよそ150km離れた、電車を乗り継いで3時間半かかる神奈川県相模原市の住宅街にある自宅から来ていた。
「回覧板はいらない」希薄な近所づきあい
近隣住民によると、容疑者の一家は26年前に新築一戸建てに引っ越して来たという。 「元警察官の父親と、母親、兄、弟、妹の6人家族。兄と妹は現在、結婚して独立されています。事件を起こしたのは二男で、地元の中学に通っていたころは大人しかった印象があります」 住宅街だが、あまり近所づきあいはなかったという。 「町内会に入っているはずだけど“回覧板はいらない”っていうお宅で。だから、二男が今は何しているか知らないし、外で顔を見てもわからないかも」(前出・近隣住民)
吉田容疑者の父親に話を聞こうと、自宅のインターホンを鳴らしたが、 「事件があったばかりで、私たちもショックを受けており、頭の中が真っ白なんです……」 と、憔悴している様子。 別の近隣住民によると、吉田容疑者は地元の中学校を卒業後、県外の私立高校へ進学。卒業後は、プログラミング関係の専門学校へ通ったという。 「実家を出て、アパートを借りて、2年ほど専門学校に通ったけど、プログラミング関係の業界には就職しなかったようです。そこで、父親のすすめで警察官の採用試験を受けたけど、2年連続で不合格に」