児童手当を馬券に・勤め先で800万円横領…ギャンブル依存症セミナーで体験談「支援組織に頼って」
「全国ギャンブル依存症家族の会兵庫」が5日、ギャンブル依存症に悩む人や家族らを対象にしたセミナーを神戸市男女共同参画センターで開いた。依存症から回復した愛知県の男性(35)の体験談を約100人が聞き入った。 【写真】元・歌のお兄さん登壇「立ち直れること証明し続けたい」
登壇した男性は、部活動に夢中だった大学を卒業後、競馬にのめり込むようになったと説明。結婚後には子どもの児童手当約100万円を使い込んで約400万円を借金したほか、勤め先で約800万円を横領したといい、「最初は趣味の一つだったのに、仕事中も子どもと遊ぶ最中もオンラインで競馬をするようになった。生きる希望だった」と振り返った。
その後は、妻に促され、依存症の自助グループに加わり、同じ悩みを持つ仲間との対話やプログラムを通じて回復に向かったという。「グループや妻が回復のレールを敷いてくれたおかげ。当事者や家族は支援組織に頼ってほしい」と呼びかけた。