まだまだ楽しめる「浴衣」は自己流の着方でいい。長く着られる洗い方・しまい方のコツも
浴衣は自己流に着たっていい
着つけも楽に。下は足さばきが悪くならないように裾除けを巻くのがいいけれど、上は肌襦袢(はだじゅばん)を着なくても、薄手の白いTシャツでも大丈夫。下駄が慣れない方はサンダルで。最近はお子さんだけでなく、大人用のすてきなへこ帯もありますよ。もう汗だくで帯と格闘しなくても、もっとラフに自己流に着ていいのです。 盆踊り会場にいくと、みんな自分らしい浴衣の楽しみ方をしていて、いい時代だなあと思った。盆踊りがはじまり、和太鼓に合わせてみんなで踊った。 踊り子に名乗りをあげる人がなかなかいなくて人集めに苦戦していると聞き驚いた。下手でもなんでも、暗がりだから顔なんて見えない。私も見様見真似で踊り始めて、2周するころにはまあまあ踊れるようになっていた。子どもの頃、もっと小さな地域ごとの盆踊りがあって、毎年踊っていたから、体に動きが染みついているんだなと思った。 同じ町に暮らす、知らないだれかと輪になって踊る。こういうことから平和が生まれるのかもしれない。 “踊る阿呆と見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃそんそん” 徳島で過ごした大学時代、阿波おどりとともに、私はこの合言葉を人生の軸にしたように思う。阿波おどりのように、大きな祭りでなくても、それぞれの地域で自分の体で踊りを感じることの大切さを思った。祈りながら、夏を噛み締めながらひたすら踊った。その後で見た花火は格別だった。
高橋久美子