Googleが「開発者向けイベント」で発表!Geminiのスゴさがわかる、最新AI機能まとめ
AIがホストを務めるポッドキャストを作成
リリース日が不明なこの機能。というのも、大きく宣伝する主要機能というよりは、どちらかというと、進化したGoogle版AIモデルの一例だからでしょう。 いずれにせよ、Google I/O開催中に行なわれたデモンストレーションのなかで、特に印象に残った(不安に感じた人もいたかもしれない)のが、「AIがホストを務めるポッドキャストをカスタムメイドできる」というものです。 たとえば、学校で物理を学んでいるあなたの息子が、文字を読むより耳で聴く学習方法のほうが向いているとしましょう。 どうやら近いうちに、PDFのテキストをGoogleのノート作成アプリ「NotebookLM」に取り込めば、Geminiに対して、「PDFの内容をもとにしたオーディオプログラムをつくってほしい」と頼めるようになるようです。 つまり、このNotebookLMが、PDFに含まれている内容からポッドキャスト風の番組を生成し、それをAIが自然な感じで読み上げてくれるというのです。 さらに、生徒の側は、ホスト役であるAIの話をいつでも好きなタイミングでさえぎって、「もっとわかりやすく説明してほしい」と頼むこともできるのだとか。 これについてはもちろん、ハルシネーション(AIが生成する真実らしい虚偽の情報)という大きな不安材料がつきまといます。それに、いかにも自然に聞こえる言語は、生理的に嫌な印象があるかもしれません。 それでも、印象に残るデモンストレーションであったのは確かです。いつ実現できるかはわかりませんが。
有料版で利用できる、便利な機能まとめ
ほかにもいくつか、一般ユーザー向けと思われるツールの開発が進んでいます。 とはいえ、現時点ではどれも、GoogleのWorkspace(場合によってはGoogle One AIプレミアム)の有料プラン限定での提供です。 なかでも期待できる機能が、Gmail統合。これには、3つのアプローチがあります。 1つ目は要約で、Gmailのスレッドに最後まで目を通し、重要ポイントを分類してくれるというのですが、これは、さほど目新しいものではありません。2つ目も同様で、メールの内容に応じてAIが文脈に沿った返信を提案してくれる機能。 しかし、3つ目のGeminiを使ったGmail Q&Aは、本当に革新的なようです。 たとえば、屋根工事を検討しているとしましょう。すでに3業者にメールで見積もりを依頼しており、業者別の見積価格と工事可能期間を盛り込んだスプレッドシートを作成したいと考えています。 こんなとき、業者から届いたメール1件1件を細かく確認する必要はありません。Gmailの下部に位置するGemini用の入力欄に「スプレッドシートを作成してほしい」と入力するだけでいいのです。 するとGeminiは、受信トレイ内を検索して、わずか数分でスプレッドシートを作成します。時間を節約できるばかりか、見逃していたメールを発見するのにも役に立ちそうです。 このような文脈を認識したスプレッドシートの作成機能は、Gmail以外のアプリにも導入される予定。さらにGoogleは、Geminiを活用した新しいバーチャルチームメイトについても披露しました。 まだ開発の初期段階ですが、近いうちにWorkspaceに実装される予定です。これはGeminiの典型的なチャットボックスとAstraを掛け合わせて2で割ったような機能と言えるでしょう。 組織独自のSlack風ツールに追加すれば、AIエージェントが、曜日も時間も問わずつねに待機して、質問に答えたり、文書を作成したりするようになります。 Gmail向けGemini機能は5月中に、Workspace Labsのユーザー向けにリリースされる予定です。