<春を駆ける>第94回選抜高校野球 高知 戦力分析/中 「攻撃力」 選球眼磨き打線強化 /高知
昨秋を通じてのチーム打率は3割4厘。新チーム発足時から、ナインらの打力に手応えを感じていた浜口佳久監督は、前チーム以上に上半身のウエートトレーニングに力を入れてきたという。四国大会準決勝・徳島商戦では、計15安打と打線が爆発。打線には切れ目がなく、勢いづくと止まらない圧倒的な攻撃力が魅力だ。 浜口監督は、「高橋(友選手・2年)、川竹(巧真選手・2年)のクリーンアップがいかに機能するか」とセンバツ初戦でポイントとなる選手を挙げる。高橋選手の昨秋通じての打率は3割8分7厘で、チームトップクラス。これまで投手も兼任していたが「自分の役割は野手」と自覚。どんな球でも広角に打ち分けるバットコントロールの技術に磨きがかかっており、センバツでの活躍にも期待がかかる。投手と兼任の川竹選手はなんといっても長打力が光る。昨秋の成績は安打数の3分の1が長打で、逆方向に力強い球を放てることが強みだ。 初戦で当たるのは、140キロ超の直球と多彩な変化球を制球良く投げ分けるエース右腕・森健人投手(2年)を中心とした東洋大姫路(兵庫)。対する高知は、昨秋通じて2三塁打を放った中村元祈選手(2年)や、打率チームトップの4割5分5厘を誇る松本桂弥選手(2年)ら上々の仕上がりを見せる左打者に、右投手に対するポイントゲッターとしての活躍を期待したい。 選手たちはこの冬で選球眼を向上させており、相手に球数を投げさせることで、チーム一丸となった粘り強い攻撃の展開をもくろむ。三谷高慶選手(2年)や、谷崎陽主将(2年)ら下位打線の仕上がりも良く、どの打順からでも得点を期待できそうだ。【小宅洋介】