繊細な弥生人のかご、垣間見える美意識 青谷上寺地遺跡の出土展 鳥取
弥生時代の港湾集落、青谷上寺地遺跡(鳥取市青谷町青谷)で出土した、かごの展示会が鳥取市青谷町吉川の鳥取県立青谷かみじち史跡公園で開かれている。数ミリ幅に加工したマタタビなどを編み、弥生人の繊細な手仕事がうかがえる。2025年5月18日まで。 【青谷上寺地遺跡】見つかった多数の人骨 奴隷層を再び集団埋葬か 「倭国大乱」との関連に疑問
弥生人は水をため、煮炊きに使う土器のほか、軽くて通気性の良いかごを作り使い分けた。マタタビ製のかごは水に漬けて使っても傷みにくく、鳥取県若桜町では今も、とち餅作りにマタタビ製のかごを手作りして使うという。 同遺跡から出た紀元前2世紀~紀元1世紀のかごや復元品、近隣の遺跡から出た紀元前8世紀以降のかごなど計13点が並ぶ。 金沢坂津口遺跡(鳥取市金沢)の手箕(てみ)は稲からもみ殻をより分ける道具。ツヅラフジ、サクラ、ヤナギなど色合いの違う材を組み合わせており、きれいな模様ができていた可能性があるといい、弥生人の美意識が垣間見える。 観覧料200円。会期中の休園日は25日、12月23、29~31日、1月1~3、27日、2月25日、3月3日、4月21日。