日本のサラリーマンよ、いいかげん「昭和の一社懸命」はもうやめよう
前回の記事では、アメリカ経済の名目賃金上昇率が2000年以降で年平均3.2%だった、というデータもご紹介した。CPI(消費者物価指数)の年平均2.6%を上回っていて、堂々の「物価と賃金の好循環」である。なぜそんなことが可能かと言うと、アメリカは雇用の流動性が高くて、ひとつの会社に安住しない。そして「待遇改善は転職で勝ち得る」ことが当たり前となっているからだ。 当連載の仲間であった、経済評論家の故・山崎元氏はよく、「日本の給料が安いのは、日本人が会社を辞めるガッツがないからだ」と言っていたものだ。彼のように、生涯に12回も転職する必要はないと思うけれども、サラリーマンが「一社懸命」を前提とする昭和のシステムが崩れてくれば、この国の賃金ははるかに上がりやすくなるはずだ。
「物価と賃金の好循環」には、それがいちばんの近道なのではないだろうか(本編はここで終了です。この後は競馬好きの筆者が週末のレースを予想するコーナーです。あらかじめご了承ください)。 ここから先はおなじみの競馬コーナーだ。 14日の日曜日は中山競馬場で皐月賞(第11レース・芝2000メートル・G1)が行われる。3歳牡馬の精鋭が集まるところだが、今年は1頭、牝馬レガレイラ(5枠10番)が入っている。 昨年末のホープフルステークス(G1)で単勝を取らせてもらっているので、当然、彼女から入ろうと思っていたが、鞍上のクリストフ・ルメール騎手がケガで入院中。こうなると一段評価を下げざるをえない。
■皐月賞は乗りに乗ってる「あの騎手の馬」で勝負 代わりに推したいのは、同じ中山芝2000メートルで2着2回のシンエンペラー(7枠14番)だ。ホープフルSではレガレイラに3/4馬身差、弥生賞ではコスモキュランダ(6枠12番)に1馬身差で及ばなかった。ただしツキ男、坂井瑠星騎手が騎乗する。 3月24日の高松宮記念(G1)をマッドクールで制し、翌週はUAEダービー(G2)をフォーエバーヤングで勝利し、その翌週の桜花賞(G1)ではライトバックで3着に入ったことはご承知であろう。