「和歌の枕詞」と「現代の最新技術」…その「意外すぎる共通点」
脳内AR
たとえば子どもの頃に算盤を習った方は、空中にバーチャルな算盤を置いて暗算をするという練習をしたと思います。障子の桟などがあると、よりやり易かった。そして、答えもバーチャルな算盤を見て答える。これなども「脳内AR」です。 算盤の読み上げ算の時に「ねがいましては、56円なり、378円なり」と歌われます。歌は脳内ARを促進します。そして江戸時代、武士のための脳内ARのトレーニングセンターが設立されました。それが東京駒込にある「六義園」です。和歌の六義から名前を採ったこの庭。次項ではこの話をしたいと思います。 最後に枕詞を使った近代の名歌を紹介しましょう。 久方のアメリカ人のはじめにしベースボールは見れど飽かぬかも (正岡子規) 『和歌は、私たちを「遠くに連れていってくれる」…ってどういうこと? 「歌」がもつ「スゴい力」』へつづきます。
安田 登(能楽師)