「負けて終わって良かった」J3優勝の大宮、19歳の副主将・市原吏音が最終戦黒星をポジティブに捉えた理由は?
「負けることによって、自分たちは足りなかったと分かった」
[J3第38節]大宮 1-2 富山/11月24日/NACK5スタジアム大宮 「自分的には、負けて終わって良かったのかなと思います」 【画像】大声援でチームを優勝に導いた大宮アルディージャサポーター! J3を制した大宮アルディージャで、ユースから昇格して1年目にして副キャプテンを務めたDF市原吏音は、敗戦直後にそうこぼした。 大宮は11月24日、J3最終節でカターレ富山とホームで対戦。30分に先制されると、45+2分に追加点を奪われる。86分に茂木力也のゴールで追い上げたが、及ばなかった。 今季3敗目を喫した一戦で、代表帰りのタイトな日程ながら、市原は3バックの中央でフル出場を果たした。 19歳のDFは、キャプテンを務めるU-19日本代表のメキシコ遠征(13~19日)で3試合に出場し、帰国したばかり。当然、疲労は残っていただろうが、言い訳はしなかった。 「時差が15時間あって、フライトに15時間かかり、練習に2日入って、『いざ』となったのですけど。今年、自分にタフさを求めていました。そのなかで、今日の試合は、自分はもっとやらなきゃいけなかったです。もっともっと、代表選手としてリカバリーや、移動のなかでもベストパフォーマンスを出せるようにならないといけないと思っています」 なぜ「負けて終わって良かった」のか。期待の逸材は「最後、勝っていたら、何となく『強かったよね』で終わってしまうのですけど。負けることによって、自分たちは足りなかったと分かりました。(25勝10分3敗の勝点85、2位のFC今治と勝点差12と)これだけ圧倒してシーズンを終えましたけど、今日の負けのように、ギリギリの試合ばかりだったので。これが、来年の自分たちの糧になると思っています」と説明する。 高校3年生だった昨年7月に2種登録でJリーグデビューを果たすと、即ポジションを確保。今季は副主将を任され、31試合に出場して、DFながら4得点を記録した。“2年目”の成長を尋ねると、プレー面とメンタル面、周囲からの信頼を挙げた。 無限の可能性を持つ俊英は、来季の目標も高い。「まずは2月の(U-20ワールドカップの)最終予選で勝って、ワールドカップに出て。いけるなら、すぐにA代表に呼ばれるぐらいの活躍がしたい」と意気込んだ。 取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)
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